世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#210 パリからローザンヌまで電車で移動してみた。(2019.2)

f:id:mura306:20190301000948j:plain

パリで美術館巡りをした私は第2の目的地であるローザンヌまで移動しました。アクセスは三種類あり、飛行機(ジュネーヴ空港から電車)、バス、電車から選べます。バスだとかなり安く行けますが、やはり時間はかかるので、電車で行くことにしました。

 

 

電車の予約は公式サイトで。

TGV train tickets - OUI.sncf

だがしかし、最後のカード決済でよくはじかれるのです。私も3回くらいやられました。が、なぜか4回目は上手くいきました。理由はよくわかりません。某知恵袋にもあったので、みんな苦労しているのだと思います。笑

 

 

何回やってもダメだった場合はレイルヨーロッパから予約することをおすすめします。値段は割高ですが、日本語サイトもあるから安心です。 


 


f:id:mura306:20190303150942j:image

そして、Eチケットを手に入れたらプリントアウト。携帯のアプリもあり、チケットレスで乗車ができるらしいのでダウンロードしたのですが、現地で使えない可能性もあるので念のため。なお、アプリからでも予約はできますが、カード決済でやはり何回もはじかれました。笑

 

 

ローザンヌ行きの電車はパリのリヨン駅から出ています。北駅からリヨン駅まで向かいましたが、まぁ大変でした。笑


 

f:id:mura306:20190303094818j:plain

リヨン駅に着いたら電光掲示板を見て、ローザンヌ行きを探します。Dの表示看板のある方へ向かいました。

 

 

f:id:mura306:20190303094941j:plain

改札があり、ここで乗車券をかざします。私はEチケットで。これまでの経緯もあり、はじかれないか不安でしたが、ここは機械が空気を読んでくれて難なくクリア。笑

 

 

f:id:mura306:20190303095000j:plain

エスカレータでホームに行きました。

 

 

f:id:mura306:20190301000948j:plain

出発10分前にホームに到着!間に合ってよかった!!

 

 

f:id:mura306:20190303095355j:plain

f:id:mura306:20190303095407j:plain

2等の17号車に乗り込みます。何て派手な電車なんでしょう。笑

 

 

f:id:mura306:20190303093725j:plain

私は乗換なしの直行電車に乗ったので、終点ローザンヌまで4駅しか停まらず、3時間半ほどで到着するとのこと。はやっ!!

 

 

f:id:mura306:20190303123435j:plain

出発してすぐに見られた朝日。綺麗でした。

 

 

f:id:mura306:20190303093857j:plain

乗車後に乗車券のチェックがありました。私はペーパーのEチケットを提出しましたが、隣のパリジェンヌはアプリ画面を出してました。車掌さんの服装がジーパンだったりするので、本当に車掌さんなのかと一瞬疑ってしまいます。笑

 

 

では、車内の様子について。

f:id:mura306:20190303094711j:plain

f:id:mura306:20190303094408j:plain

日本の新幹線と同じで、コンパートメントごとに扉がついています。そして、連結部分付近に荷物置き場もあります。

 

 

f:id:mura306:20190303095755j:plain

席と席との間にも荷物置き場が時々あるので、盗難が不安な方はここに置くといいと思います。早い者勝ちだと思いますが。頭上にも荷物棚が有りました。

 

 

f:id:mura306:20190303094351j:plain

座席はこんな感じ。結構綺麗です。ほぼ満席でした。私の席は17号車の27番。しかし、どこに席番号が書かれてるの?

 

 

f:id:mura306:20190303100105j:plain

答えは座席の背もたれ付近に表示がありました。数字が暗いからここではないと一旦スルーしましたが、他に27の番号がなかったため、ここで間違っていないと思います。車掌さんにも何も言われなかったし…。そして、この数字には法則性があるようでないので、しっかりと左右の番号を見ながら行かないと私みたいにコンパートメントの最後尾まで行き、逆走して乗客の反感を買いますよ。笑

 


f:id:mura306:20190303123407j:image
f:id:mura306:20190303123353j:image

席には飛行機同様にテーブルがあったり、フットレストがあったりします。

 


f:id:mura306:20190303123325j:image

さらに、コンセントも!フランス式のC型のコンセントでした。

 


f:id:mura306:20190303123339j:image

あと、座席の間にゴミ箱も備え付けられてました。スバラシイ。

 

 

f:id:mura306:20190303101311j:plain

f:id:mura306:20190303100756j:plain

トイレも綺麗でしたよ。

 

 

f:id:mura306:20190303101410j:plain

点字表記もありました。airと書かれています。ジェットタオルかな?

 

  


f:id:mura306:20190303123634j:image

おぉ、白銀の世界が!!

 

 

f:id:mura306:20190303093816j:plain

f:id:mura306:20190303094030j:plain

初めは雪解け氷が残ってましたが、徐々に残雪の量が増えていきました。白い景色が眩しい。

 

 

フランスとスイスの国境でスイスの警察官が乗ってきて、パスポートチェックがありました。見るだけで、スタンプはもらえません。私はすぐに終わりましたが、隣にいたパリジェンヌらしき若者は質問をされたり、何回もチェックされていたりしました。

 


f:id:mura306:20190303123300j:image

f:id:mura306:20190303235008j:plain

定刻にスイスのローザンヌ駅(終点)に到着。スイスのごみ箱はおしゃれな上にわかりやすい表示ですねー。

 

 

f:id:mura306:20190303101604j:plain

コインロッカーは駅の地下にあります。

 

 

f:id:mura306:20190303102314j:plain

f:id:mura306:20190303094145j:plain

f:id:mura306:20190303094210j:plain

一番ホームの隣にあるスロープを下ったらすぐというか、コープ(Coop)の下階にあるというか…。場所の説明がしにくいですが、そんなに難しくないです。

 

 

f:id:mura306:20190303101537j:plain

f:id:mura306:20190303101519j:plain

ちなみに、コインロッカーは6フラン(=900円)。2フランも使えるって書いてありますが、なぜかどのロッカーも1フランしか使えませんでした。笑

 

 

f:id:mura306:20190303101700j:plain

近くのキヨスクでお菓子を買って両替してもらいました。

 


f:id:mura306:20190303123245j:image

荷物をコインロッカーを預けて、インフォメーションセンターで地図をもらってから、アールブリュット美術館へ行きました。

 

 

f:id:mura306:20190303235513j:plain

IOCの本部があるローザンヌ駅にはオリンピックマークがついています。ここがローザンヌの拠点。ここから北に行くと上り坂で、南に行くと下り坂。アールブリュットは北側にあります。上り坂の途中でラーメン屋に寄りました。

 


f:id:mura306:20190303124117j:image

アールブリュット美術館についてはまた書きます。

#209 パリの北駅を利用してみた。(2019.2)

f:id:mura306:20190227232614j:image

パリの北駅(Paris Gare du Nord)ド・ゴール空港からの直通電車やパリ郊外へ向かう電車の発着駅です。RER鉄道とメトロが行き交うこの駅は大変便利なのですが、イマイチ治安がよくないようで…。

 


f:id:mura306:20190227232551j:image

しかし、今回の旅は何せ時間がなかったため、宿を北駅の徒歩圏内にしました。駅周辺では特に治安の悪さは感じませんでした。

 

 

空港~北駅編
f:id:mura306:20190227233256j:image

f:id:mura306:20190228223139j:plain

ド・ゴール空港に到着後、ターミナル3まで無料モノレールで向かいます。

 

 


f:id:mura306:20190227233348j:image

懐かしき、ターミナル3。ここは、初めてのパリで『大変』お世話になりましたよ。ええ、イギリスでテロ未遂がありまして、パリで丸1日足止めを食らったんですよ。その時使ったのがターミナル3。懐かしいな。


 


f:id:mura306:20190227233536j:image

切符は自動券売機(クレジットカード払いのみ)と有人券売機(現金払いOK)がありました。券売機がよくわからなかったら、駅員さんが手伝ってくださりました。€10.30。

 

 


f:id:mura306:20190227233746j:image

改札を抜けて、エスカレータを下りるとRERのB線のホームがありました。

 

 

f:id:mura306:20190228223955j:plain

電光掲示板で『北駅』を探します。フランス語でgareが駅、nordが北なので、その文字を探しましょう。

 

 

f:id:mura306:20190227233811j:image

少しすると、『北駅』に着く電車が来ました。

  


f:id:mura306:20190227234217j:image

パリの電車は、ドアが手動のときがよくあります。ボタンを押すタイプやノブを回すタイプがあるのですが、わからないうちは現地の方々と一緒に乗りましょう。

 


f:id:mura306:20190228220921j:image

車内はこんな感じ。平日の15時前でしたが、乗客は少なかったです。禁煙の車内でたばこをふかしているホームレスのような身なりの男性や、やたらと荷物の多い女性に加え、パリ名物の『アコーディオン弾き』が進行方向からやって来ました。何て濃いメンバー。思わず、荷物を自分のすぐそばで抱え、下を向きました。目を合わせると『演奏を聞いている→チップよこせ』になりそうなので。でも、フランスの音楽ハラスメントはそこまで必死ではないので、目をそらせば大丈夫です。笑

 

 

f:id:mura306:20190228222328j:plain

アコーディオン弾きのおじさんが急に戻ってきて、私の前に座りました。彼は、運賃以上を稼げたのだろうか?笑

 

 

 

f:id:mura306:20190227232614j:plain

25分ほどで北駅に到着!

 

 

f:id:mura306:20190228222342j:plain

なお、到着したホームの反対側がD線のホームで、リヨン駅まで行く電車が発着します。最終日の朝はここからリヨン駅まで向かおうと決めました。

 

 

f:id:mura306:20190228222354j:plain

フランスではSortieは出口のこと。rue de Dunkerque方面に向かいたいのですが、上手く行けず。でも、出てしまえば何とかなりました。笑

 


f:id:mura306:20190228224911j:image

f:id:mura306:20190303080344j:image

北駅は年期の入った、立派な建物なんですよ。 熊?の赤いオブジェがありました。

 


f:id:mura306:20190303080419j:image

北駅からrue de Dunkerqueに入るときは五叉路くらいの交差点から行くのですが、目印はこのお店。小さく通り名の表示があります。



f:id:mura306:20190301001920j:image

そこから歩いて5分ほどで宿Vintage Paris Gare du nord by Hiphophostelsに到着。うーん、宿名が長ーーいっ!笑

 


f:id:mura306:20190228224935j:image

トイレとシャワー付きのmix4人部屋で1泊5500円ほど。狭かったけど、まぁ快適でした。朝食は含まれていない分、キッチンは自由に使えます。駅までのアクセスも良好。最寄り駅Anvers駅(メトロ2号線)まで徒歩5分ほど。値段も安いし、オススメです。噂ほどの治安の悪さは全く感じませんでした。

 

 

 

北駅~リヨン駅編~

で、パリで2泊した後、私はスイスのローザンヌに電車で行きました。出発駅はリヨン駅。宿の人にも確認し、地下鉄Anvers駅から行くのではなく、北駅からRERでリヨン駅を目指すことにしました。

 

 

f:id:mura306:20190228231438j:plain

ローザンヌ行きの電車は7:58。余裕をもって、6:50には出ました。

 

 

f:id:mura306:20190228231900j:plain

f:id:mura306:20190228232453j:plain

早朝のパリでは、清掃車による水噴射で街をきれいにする光景が見られます。

 

 

f:id:mura306:20190228232513j:plain

f:id:mura306:20190228232621j:plain

7:00に北駅に到着。朝早いし、人はまばらでした。

 

 

f:id:mura306:20190228232936j:plain

RERの改札を目指します。人が少ないです。一応、スリに注意しないと…。

 

 

その時です。

 

 

f:id:mura306:20190228233202j:plain

ふと振り返ると、スピード写真機の中からこちらを見つめる男の姿がありました。ニヤニヤしながら、品定めをするような目…。目つきがとにかく恐ろしかったです。そのおじさんがスリかどうかは不明ですが、本当に怖かったです。パリの駅構内ではスピード写真機にスリが潜んでいる可能性がありますよ!!椅子に座って『獲物』を待っているように見えました。距離はありましたが、ダッシュで逃げました。

※この写真に写っている人は別の人です。

 

 

f:id:mura306:20190228233757j:plain

この男もたぶんスリです。上りエスカレータからやって来る客をずっと眺めてました。エスカレータに乗りながら顔を見たけど、この人も目つきがヤバかった…。まぁ、そんな感じで、北駅は構内こそヤバいかもなぁ。笑

 

 

f:id:mura306:20190228234206j:plain

相変わらず、カルネは引っかかるし…。


 

 

f:id:mura306:20190304000102j:plain

でもまぁ、無事に北駅のRERのプラットホームに着きました。D線に乗ればリヨン駅まで2駅です。7:20にはリヨン駅に着きそう。

 

 

f:id:mura306:20190228232714j:plain

だが、しかし!!!B線しか走ってませんでした!!!

 

 

なんで?だって金曜昼間は普通に走っていたじゃないか?理由はよくわからないのですが、それよりもまずはどうやってリヨン駅まで行くかを考えないと。

 

 

f:id:mura306:20190228235055j:plain

北駅には赤い服を着たインフォメーションスタッフが結構歩いているので聞いてみると、B線で次のChatelet Les Halles駅まで行って、そこからD線に乗るように言われました。そのおばちゃん、フランス語で答えてきたのですが、奇跡的に『シャトレなんちゃら』って聞こえて、すべてを理解できた私はたぶんピンチに強ーい Smile Again--♪ って、笑えるか!

※八つ当たりしてごめん、嵐!笑

 

 

f:id:mura306:20190228235617j:plain

Chatelet Les Halles(シャトーレ レ アール)駅に到着。しかし、ここでもまだ悲劇が…。

 

 

f:id:mura306:20190228235802j:plain

f:id:mura306:20190301000133j:plain

ひぇー、リヨン行きの電車が22分後に出発するらしい!!日曜だからか、30分に1本しかD線は走っていませんでした。7:34発の電車で7:57にリヨン発の電車に乗れるかしら…?

 

 

どうしようか?一旦駅を出て、地下鉄シャトレ駅まで行ってリヨン駅に行くこともできるようです。が、新しい駅でまた迷って遅れることも考えられる…。そもそも、リヨン駅自体、行ったことがないのです。

 


f:id:mura306:20190303082830j:image

f:id:mura306:20190301000233j:plain

リヨン駅には7:40頃には着くだろうから、まぁ何とかなると思い、電車内で待機しました。臨時の始発駅(?)だからか、電車はもう来ていたのです。

 

 

f:id:mura306:20190301000625j:plain

定刻通りに電車は出発し、予想通りの7:40頃にリヨンに到着。

 

 

f:id:mura306:20190227193154j:plain

最後の最後にまた改札で引っかかりましたが、パリジャンならぬ『神ジャン』奇跡の扉を開けてくれて無事に改札を通過できました。

感謝感激雨嵐!やはり、私はピンチに強い?笑

 

 

f:id:mura306:20190301000948j:plain

で、出発10分前にローザンヌ行きの電車に乗れました。よかった!!!

 

 

しかし、なぜ北駅のD線がクローズだったのだろうか?もしかしたらですけど、日曜だし、ジレ・ジョーヌ達のデモ対策かもなぁと思いました。金曜は確かに動いていたし。


 

f:id:mura306:20190228232936j:plain

ということで、週末のパリではRERも封鎖されている可能性があります。宿の人や地元の方もそういう情報をつかんでいなかったので、移動の際は時間には十分余裕をもって行動しましょう。そして、スピード写真機やエスカレータにも潜むスリたちに注意ですよ!

#208 パリの自動改札に挟まれてみた。(2019.2)

f:id:mura306:20190223101340j:image

カルネ(carnet)とは、10枚セット販売の回数券のことで、ゾーン制限はあるものの、メトロ・RER(鉄道)・バスで使えます。使用期限はなし。毎回券売機で切符を買う手間も省けるし、値段もお得。私はパリに3日間(時間的には48時間以内w)滞在したため、モビリス(一日乗車券)を買うのをやめて、こちらで行動しました。

 

 

 

しかし、このカルネ、とにかく改札で引っ掛かるんです。どう言うことかというと、改札の切符挿入口に入れても、ゲートバーが動かないことが多いのです。その確率、6/8枚。イヤ、もっとだったか?とにかく、私はパリの地下鉄の改札が怖かったです。笑

 

 

でも大丈夫、はじかれても有人改札に行けば換えてくれます。

うん、有人改札であればね…。

 

 

f:id:mura306:20190224020632j:plain

しかし、私は一度無人改札で引っ掛かったのです。それは、モンマルトルの後に利用したアベス駅にて。何回か試しても、何枚試してもダメ。『あれ?カルネって一日有効の回数券だっけ?』っていうくらい、昨日買ったカルネが今日の朝一番から使えないのです。次々と切符を通して、私の横を抜けていくパリジャン&ジェンヌたち。どうしようかなぁ…。

 

  

 

f:id:mura306:20190227185758j:plain

パリの自動改札は、①切符を機械に挿入し、また受け取る②バーを手動で押す③扉が開く三重構造です。いつも、切符は通せてもバーが動かないんです。そして、その内に切符すら受け付けてくれなくなりました。

なんで?私が静電気体質だから?笑

 

 

 

うーん、仕方ない、跨ぐか…。

 

 

 

バーを跨ごうとします。が、その後のドアが開かないんです。私は何でこんなに電車に乗るだけで苦しまないといけないのだろう。号泣

 

 

何度か失敗を繰り返したのち、パリジャン達が改札を抜けてから扉が閉まらない内なら抜けられるかもしれないことに気付きました。端から見たらキセル乗車の犯罪者ですが、カルネが使えないのだから仕方ない。既に3枚も無駄にしたからね。号泣

(↑新しく切符を買うという選択肢はもちろんありません。笑)

 

 

 

パリジャンが改札を通った!よし、今だ!!

 

 

 

パリジャンの後についてバーを跨ぎ、扉を抜けようとしました。閉まりかけでしたが、下からなんとか潜り抜けて無事ミッション終了。ふぅ。

 

 

 

f:id:mura306:20190222213718j:plain

まぁ、その後すぐにコンコルド駅が封鎖されていて降りれない問題』に遭遇するのですがね…。メトロよ、そんなに私のことがお嫌いですか…?号泣


 


f:id:mura306:20190227191709j:image

なお、パリを出る頃に気が付いたのですが、某歩き方にもこんな投稿が。被害者は私だけではないようです。静岡県のjunboyaさん、情報をありがとう。笑

 

 

 

では、カルネが引っかかってしまった場合、どうしたらいいのかをご紹介します。 

 

①とりあえず、一度は試しに通してみる。

私は一度だけ奇跡的に通ったんです!確か、夕方にトロカデロ駅で。

 


f:id:mura306:20190227191506j:image②ダメだったら有人改札へ。 junboyaさんの言う通り、無料で職員が取り替えてくれます。なお、私がアベス駅で無駄にした3枚も、刻印されていなかったので、後に交換してもらって使えました。

 


f:id:mura306:20190227200359j:image

メトロの切符は出口で回収されないため、使用済と未使用がわかりづらいですが、表か裏に日付か模様が刻印されていなければ未使用の印です。

 

 

無人改札だった場合は

①切符を買い直す ②跨いで乗車する

しかないですね。笑

 

 

もしかしたらですけど、ひっかかったカルネをまた駅員が販売時に混ぜてるんじゃないですかね?ババ抜きみたいに。ジョーカー多すぎですが。

※あくまで個人的見解です

 

 

私の不幸話はまだまだ続きます。
f:id:mura306:20190223101322j:image

パリ最終日の朝、北駅からリヨン駅までRER(鉄道)で向かおうとしたのですよ。そしたらもちろん、最後まで私のカルネは引っかかりました。で、北駅でこちらの切符に交換してもらいました。

 

 

 

f:id:mura306:20190227192553j:plain

その時、リヨン駅に行くのにもちょっと色々あったのですが、そのことはまたいつか。とにかく、無事にリヨン駅に着き、交換してもらったカルネで改札を出ようとしました。地下鉄の出口は切符無しで出られることが多いのですが、RERは切符を通さないと出られません。カルネを通し、バーを手で上げようとしました。
 

 

 

バ、バーが動かない…。号泣

何度やってもダメでした。ローザンヌ行きの電車はあと15分で出発です。あぁ、乗れないのか…。

 

 

f:id:mura306:20190227193154j:plain

すると見かねたパリジャン(RER職員ではない)が手動の出口を開けてくれました。そして、無事にローザンヌ行きの電車に乗れました。Merci, Monsieur!!!

 

 

 

 

f:id:mura306:20190227194555j:plain

そういえば、前回のパリ旅行でモビリスを買ったときも最後の最後にオステルリッツ駅の改札に挟まれたのを思い出しました。 なんでいつも私だけ?相方T氏は引っかからなくて、スイスイ行ったのにさ。むしろ、私が挟まってるのにも気付かずにスタスタと。置いてくなよ!笑


 

f:id:mura306:20190222215755j:plain

どうやら私はパリのメトロとは相当相性が悪いらしい…。号泣

#207 オルセー美術館でゴッホの絵画を鑑賞してみた。 (2019.2)

f:id:mura306:20190226230703j:plain

絵が光輝いていて、艶やかで、本当に素晴らしかった。

 

 

f:id:mura306:20190226230740j:plain

フィンセント・ヴァン・ゴッホはオランダ生まれの画家で、2000点ほど描いた絵画のうち、たった数点しか生前に絵が売れなかったと言う悲運の持ち主です。名画『ひまわり』はあまりにも有名ですね。

 

 

f:id:mura306:20190226231411j:plain

フランスのパリにあるオルセー美術館の2階には、彼の作品が数多く飾られています。

 

 

f:id:mura306:20190226231451j:plain

『自画像』や『オーヴェルの教会』あたりが目玉作品です。

 

 

でも、私が一番好きなのはこれ。

 f:id:mura306:20190226230703j:plain

ローヌ川の星月夜(通称:星降る夜)』です。フランス・アルルの夜景を描いたものなのですが、アルルに行くと、このゴッホの絵そのままの夜景が楽しめるそうです。アルルには『夜のカフェテラス』のモデルの店もあるみたいだし、いつか行ってみたいなぁ。

 

 

f:id:mura306:20190226231917j:plain

さらに、この群衆にも感動します。死後ようやく才能を認められて、こうして多くの人が彼の絵を見にオルセーを訪れてるんです。生前、ほとんど絵が売れず、精神を病みピストル自殺で37歳で亡くなったゴッホの絵を、世界中の観光客が見に来て、その魅力に感動しているのです。もちろん、私もその一人。絵はもちろん、絵を見る人々を見ても何だか泣きそうになってしまいました。こんな素晴らしい名画に出会えて、本当に幸せです。結局、3回もおかわりに戻ってしまいました。笑

 

他にも

f:id:mura306:20190226232113j:plain

『アルルの寝室』や、

 

 

f:id:mura306:20190226231810j:plain

『昼寝』(ミレーのオマージュ)なんかもありました。

 

 

f:id:mura306:20190823212618j:plainf:id:mura306:20190823212330j:plain

近くで見ると、絵の具が重なっている様子や艶まではっきりと見ることができます。

 

 

実は、ゴッホの絵って今までは得意ではなかったのですが、出発前にたまたま読んだ本でゴッホの生涯について知ってからは見方が変わりました。実際に彼の絵画をじっくり鑑賞すると、絵の具の重なりとか艶、更にはゴッホの思いも伝わってきます。私も感受性が高いため色々と生きにくいのですが、きっとゴッホは私以上に純粋で繊細でストイックだったんだろうなぁ。売れなくても絵と向き合い、無心に描き続けたところが、アールブリュットの芸術家たちとも共通してるようにも思えて…。


 

とにかく、パリに行ったら、オルセーでゴッホを見るべし!

私は今回の4回目の訪仏で初めて行き、なんで今まで行かなかったのかと悔やみました…。

 

 


せっかくですので、オルセー所蔵の他の画家の名画も紹介します。きっと、皆さんも見たことのある作品があるはず…。

 

 

f:id:mura306:20190226233135j:plain

ミレー『落穂拾い』 

(想像以上に素晴らしかった。ゴッホがオマージュするのも納得。)

 

 

f:id:mura306:20190226233259j:plain

セザンヌ『リンゴとオレンジ』

(THE・セザンヌ作品って感じ。タイトルも潔い!笑) 


 

f:id:mura306:20190226232850j:plain

ゴーギャンタヒチの女』

(これも有名ですね。ゴーギャンゴッホと一時期同居していたのです。)

 

 

f:id:mura306:20190226233540j:plain

ルノワール『ムーラン・ドラ・ギャレットの舞踏会』

(この絵、中学の美術の教科書に載ってたなぁ。懐かしい。)

などがありました。

 

 

そして、安定のモネ巨匠の作品もありましたよ。

f:id:mura306:20190226233748j:plain

『睡蓮』

 

 

f:id:mura306:20190226233711j:plain

日本橋

(これ、絶対見たかったのです。)

 


f:id:mura306:20190805214524j:image

ジヴェルニーにあった橋のままでした。

 

 

f:id:mura306:20190226233902j:plain

安定のルーアン大聖堂』

(オルセー以外にも、オランジュリー、マルモッタンでも見かけましたがね。笑)

 

 

f:id:mura306:20190226233936j:plain

『日傘の女』

 (これも見たかった!)

などなど。

 

 

 

しかしながら、有名な画家だけが名画を描くわけでもありません。もちろん、オルセーに所蔵されている段階で十分有名な方なのでしょうが、無知な私が今回知ってよかった作品をいくつか紹介します。名前の読み方に自信がないため、書かれていたそのままのスペルですがご容赦ください。

 

 

f:id:mura306:20190226234132j:plain

f:id:mura306:20190226234148j:plain

Ernest Meissonier氏の作品。ナポレオンの凱旋する様子を描いたもののようです。顔の表情や景色、すべてがリアルです。

 

 

f:id:mura306:20190226234351j:plain

f:id:mura306:20190226234427j:plain

Jean Leon Gerome氏の作品。フランス語のタイトルから察するに、ルイ14世ヴェルサイユを訪れた時の絵のようです。まさに、その場を切り取ったかのような臨場感。すばらしい。

 

 

f:id:mura306:20190226234609j:plain

f:id:mura306:20190226234642j:plain

Charles Emile de Tournemine氏が描いたアフリカやアジアの作品も動きがあってすばらしかったです。

 

 

f:id:mura306:20190823210430j:plain

イスタンブール出身のOsman Hamdy Bey氏の作品はモスクでの礼拝の様子が描かれています。エキゾチックで美しい。

 

 

f:id:mura306:20190823211057j:plain

Etiennne Dinet氏の作品もムスリムの男女を描いています。幸せ溢れるキラキラした作品でした。

 

 

f:id:mura306:20190823211227j:plain

Leon Belly氏の作品は砂漠をラクダに乗って移動する様子を忠実に描き、写真のような美しさでした。ラクダの動きが妙にリアル。笑

 

 

 

f:id:mura306:20190217112320j:plain

オルセーは5階建てですが、作品が見られるのは1・2・5階です。上る時は階段が基本です。天井のアーチなどを見ても、元々は駅舎だというのも納得な建物の造りですね。

 

 

f:id:mura306:20190222235736j:plain

2階で偶然見かけたジレ・ジョーヌ。土日はオルセー周辺も交通規制がありました。


 

f:id:mura306:20190226235203j:plain

5階のカフェにある時計裏からは、モンマルトル地区のサクレ・クール大聖堂が見えました。

 

 

f:id:mura306:20190226235612j:plain

オルセー美術館は9:30~18:00(木曜のみ~21:45)です。入館料は€12.40ですが、オランジュリーとの共通チケットがお得(€19.40)です。

 

 

f:id:mura306:20190227000605j:plain

私は並ぶのがめんどくさかったので、ミュージアムパス(2日券€48)ド・ゴール空港のインフォメーションセンターで購入。これで、有名どころのルーブル・オルセー・オランジュリーは廻れます。他にも行ける美術館や施設(凱旋門)などがいっぱい!昔はカルト・ミュゼという名前でしたね。懐かしい。

利用可能施設はココ↓でわかります。

Paris Museum Pass | Official Website

 

 

私の知り合いはこれを駆使して15ヶ所以上を巡り、大黒字になってましたが、2日で3ヶ所しか廻れなかった私は赤字でした。でも、並ぶ手間が省け、時間が有効に使えたのはよかったです。なお、マルモッタン美術館は対象外なので注意です。

 

 

f:id:mura306:20190226235311j:plain

オフシーズンの2月はチケット売り場はそこまで混んでいませんでしたが、時期によってはかなりの混雑が予想されます。(写真は2月16日(土)の13:00頃)

オルセー公式HPはコチラ↓。

https://www.musee-orsay.fr/

 

 

f:id:mura306:20190226230703j:plain

何だか上手くまとめられませんでしたが、名画を実際に自分の目で見るのはやはり全然違います。特にオルセーのゴッホは本当にオススメ!ゴッホに限らず、とにかく世界の名画が満載ですので、ご自分のお気に入りの一枚を見つけに、是非行っていただきたいです。

#206 マルモッタンでモネの『睡蓮』を鑑賞してみた。 (2019.2)

f:id:mura306:20190224233219j:plain

印象派のパイオニア、モネの傑作「印象・日の出」

 

#022、#205に続くモネシリーズ第3弾です。



 

 

f:id:mura306:20190225213255j:plain

パリにあるマルモッタン・モネ美術館は閑静な地区にある美術館で、名前にもあるように、目玉はモネ。ジヴェルニーのモネの生家にあった作品を息子ミッシェル氏が寄贈し、所蔵されています。特に、『印象・日の出』はここでしか見ることができません。

 

 

f:id:mura306:20190225215744j:plain

最寄駅はメトロ9号線(もしくRERのC線)のラ ミュエット(La Muette)。しかし、最寄駅と言いながらも、ここから10分弱歩きます…。

 

 

f:id:mura306:20190225215933j:plain

1番出口から出て、西に向かいます。芝生の広場があり、パリ名物ピクニックが行われてました。笑

 

 

f:id:mura306:20190225220116j:plain

こっちでいいのかなぁ?と、少し不安になるのですが、看板があって一安心。

 

 

f:id:mura306:20190225220229j:plain

進行方向左手に公園があります。この辺りは子どもの遊び場なのか、家族連れがたくさんいました。道に広がって、子どもたちが無邪気に遊んでました。土曜だったからかもしれませんが。

 

 

f:id:mura306:20190225220157j:plain

f:id:mura306:20190225220336j:plain

この突き当りがマルモッタン美術館のある、Avenue Raphaelです。

 

 

f:id:mura306:20190225214740j:plain

マルモッタン美術館に到着!入館料は11ユーロで、開館時間は10:00~18:00です。なお、ミュージアムパスは対象外ですので要注意です。

 

 

マルモッタンは2階建てで、クロークで荷物を預けられますが、なぜか上着は預かってくれませんでした。笑

 

 

美術館内にはモネの友人の作品ばかりが並びます。

f:id:mura306:20190225220534j:plainカイユボットの「パリの通り、雨」や、

 

 

f:id:mura306:20190225221945j:plain

マネが描いたベルト・モリゾ肖像画もありました。ちなみに、マネとモネは活動時期が重なっているため、当時のフランスでも間違えられることがお互いにあった(私も表記の違いなだけで同一人物だと思っていたことがあります。笑)そうです。

しかし、モリゾ、美人だなー。このマルモッタンではモリゾの作品を80点も所蔵しているようです。

 

 

f:id:mura306:20190225223344j:plain

マルモッタン一族の肖像画かな?

 

 

f:id:mura306:20190225224043j:plain

f:id:mura306:20190225224106j:plain

f:id:mura306:20190225224135j:plain

f:id:mura306:20190225224151j:plain

Louis Carrogis氏の作品はとにかくかわいらしい。 フランス革命前の18世紀のフランスってきっとこんな感じだったんだね。

 

 

f:id:mura306:20190225225029j:plain

中世の宗教画の展示もありました。

 

 

これで1階も2階も全部見たけれど、モネの作品が一つもありません。まさか、他の美術館に貸出中なのかしら?学芸員のお姉さんに尋ねてみると「モネはミュージアムショップの奥にある階段を下りるとありますよ。」と言われました。

 

 

f:id:mura306:20190225225407j:plain

1階にあるミュージアムショップがこちら。この奥を進みます。なぜ、こんな僻地に…?笑

 

 

f:id:mura306:20190225225503j:plain

階段を下りると…『睡蓮』が出迎えてくれます。

 

 

f:id:mura306:20190225225543j:plain

f:id:mura306:20190225225628j:plain

f:id:mura306:20190225225735j:plain

f:id:mura306:20190225225747j:plain

こちらもオランジュリー同様、ジヴェルニーのモネの池を描いたと思われる絵が多く展示されています。

 

 

f:id:mura306:20190225225814j:plain

f:id:mura306:20190225230251j:plain

Le pont Japonais日本橋)」というタイトルの絵がありました。ジヴェルニーの池に架かっていた、緑色の橋のことです。オルセーのものとはまた違って色合いがいい感じ。しかし、この絵を描いた頃、モネは白内障を患い、色覚障害に悩まされていたのだとか。セザンヌが『素晴らしい眼』と絶賛したモネの色彩感覚は、赤や黄色が見えずに何もかもが青く見えていたからこそ、赤や黄色が強めに使われているのかもしれません。

 

 

f:id:mura306:20190225230033j:plain

『サンラザール駅』や、

 

 

f:id:mura306:20190225230436j:plain

チュルリー公園を描いたものもありました。

 

 

f:id:mura306:20190225230642j:plain

ルーアン大聖堂、発見!オランジュリー、オルセーに続き、本日3回目。笑

 

 

そして、いよいよ、ここの目玉。『印象・日の出』との対面。それは広い地下室の一番奥にありました。

 

 

f:id:mura306:20190224233219j:plain

やっと出会えました。モネ32歳の時の大傑作です。何て美しい朝日なのでしょう。フランスのル・アーブルという都市の港を描いたこの作品は、旅行前日にたまたま読んだ本に、この絵に関する説明があり、印象派の由来の絵であることを知りました。そして、アールブリュット、ルーブルオランジュリー、オルセーに加えてマルモッタン美術館にも行くことを決めたのですが、大満足。正直かなり急ぎ足だったもののはるばる来た甲斐がありました。写真からはこの美しさは伝わらないかなぁ?これで、パリの美術館ミッションは完了です。

 

 

f:id:mura306:20190225231858j:plain

f:id:mura306:20190225231802j:plain

帰り道にパン屋に寄りました。フランスではブーランジェリーBoulangerieの表示があるパン屋がおいしいそうです。なぜかというと、自分たちでパン生地を作っているお店しかBoulangerieと名乗れないからだそう。確かに、ここのクロワッサン、翌朝に食べたけれど、生地がサクサクで、味もバターの塩味が効いている中にコクがあっておいしかった!作りたてはもっとおいしいんだろうなぁ。チョコレート入のデニッシュも甘くなくて食べやすかったです。

 

 

f:id:mura306:20190225232503j:plain

そんな感じで、マルモッタン美術館ではモネの「印象・日の出」を鑑賞することができます。印象派のルーツの絵を見に、是非行ってみて下さい!

#205 オランジュリーでモネの『睡蓮』を鑑賞してみた。 (2019.2)

f:id:mura306:20190224232902j:plain

クロード・モネ印象派代表の画家で、睡蓮(Les Nymphéas)を始めとする絵画が有名ですね。

 

 

f:id:mura306:20190223001441j:plain

オランジュリー美術館印象派の作品が多く所蔵されています。目玉はモネの連作『睡蓮の間』。360度の大パノラマで、睡蓮が壁一面に展示されているのです。

 

 

f:id:mura306:20190224234855j:plain

パリ郊外のジヴェルニーという町で晩年を過ごし、親日家であったモネは日本庭園をそこに作り、睡蓮の浮かぶ池の絵をよく描きました。私は2016年8月にジヴェルニーを訪れ、実際に「モネの池」をこの目で見たのですが、残念ながら「睡蓮」をパリで見たことはありません。ということで、今回のパリ旅行ではオランジュリーに絶対に行きたいと思っていたのです。

 

 f:id:mura306:20190220225004j:plain

こちらがジヴェルニーのモネの池。私が行った2016年8月は睡蓮が見事に咲いていました。パリからのアクセス等、詳しくは#22にて。


 

 

f:id:mura306:20190224235347j:plain

睡蓮は0階=日本の1階にあります。リュックのまま行こうとしたら、クロークで預けるように言われました。クロークでは貴重品は預けられないことになっていますが、そもそも地下にミュージアムショップがあるので、貴重品は必ず持っていきましょう。

 

 

f:id:mura306:20190224233523j:plain

入るとすぐに睡蓮の間がありました。丸い部屋を囲む、モネの4枚の睡蓮の絵。それが何と2部屋=8枚あるのです。

 

 

モネが出した展示条件は

①2つの間に他の絵画や彫刻を展示しないこと

②作品は動かさないこと

③作品にニスを塗らないこと

だったようですが、モネがそもそもオランジュリーを展示場所に選んだのは自然光が気に入ったからとのこと。しかし、完成の前年にモネは亡くなってしまいます。さらに、美術館に光を注いでいたガラス天井も1984年に塞がれてしまうのですが、1998年から2006年までの大工事(休館)により自然光が還ってきて、今日も私たちを楽しませてくれているのです。

 

 

f:id:mura306:20190224233805j:plain

部屋の中心にベンチがあるので、ゆっくり眺めることができます。

 

 

f:id:mura306:20190225000349j:plain

近くで油絵の力強いタッチを鑑賞するのもいいですが、遠くから全体を見るのもいいです。絵が横にかなり長いため、写真が上手く撮れません。

 

 

f:id:mura306:20190225000923j:plain

そもそも、モネの絵は写真だと良さがあまり伝わらないですね。私が写真を撮るのが上手くないこともあるのですが…。笑

 

 

でも、せっかくだし、一部載せますね。

 

 

f:id:mura306:20190224235630j:plain

第2展示室 『明るい朝・柳』

 

 

f:id:mura306:20190224235608j:plain

第1展示室 『日没』

 

 

f:id:mura306:20190224235744j:plain

第2展示室 『樹々の反映』

 

 

f:id:mura306:20190224235846j:plain

第1展示室 『雲』

 

 

どれも、やさしいタッチで描かれています。これらの絵は第一次世界大戦の勝利を記念してモネがフランス国家に寄贈したものなんだそう。さらに、この日はまさに絵に描いたような晴天だったため、モネの希望した天井から降り注ぐ自然光で明るい空間となってました。

 

 


f:id:mura306:20190602091809j:image

なお、睡蓮の間についての一部の記述はこの本を参考にして書かせていただきました。

 

 

f:id:mura306:20190225003525j:plain

f:id:mura306:20190224235952j:plain

f:id:mura306:20190220225004j:plain

2年半前のジヴェルニーの光景を思い出しながらのんびり眺めました。なつかしいな。

 

 

f:id:mura306:20190224233219j:plain

ちなみに、印象派というジャンルを築き上げたのがモネの「印象・日の出(Impression, soleil levant)」という作品からだと知っていましたか?この作品が印象派のルーツであり、シンボルなんですね。パリのマルモッタン美術館に所蔵されています。素晴らしかったです。また近々書きます。

 

 

オランジュリーの1階はモネの「睡蓮の間」で埋まっていますが、地下には印象派の名画が展示されています。詳しくない私でも知っている名画がいくつかありました。

 

 

f:id:mura306:20190225001531j:plain

ルノワールの『ピアノを弾く少女たち』。

 

 

f:id:mura306:20190225001510j:plain

これもルノワール。かわいらしい絵。

 

 

f:id:mura306:20190225003611j:plain

模写をされている方もいらっしゃいました。

 

 

f:id:mura306:20190225001843j:plain

モネ『ルーアン大聖堂』。この後、オルセーやマルモッタンでも展示されてました。どうやら、なんと30種類も描いたらしい。すごいよ、モネ巨匠。笑

 

 


f:id:mura306:20190225010224j:image

地下0.5階にあるミュージアムショップは睡蓮グッズが豊富です。上の方に載っている、日本橋の絵はオランジュリーにはなく、向かいのオルセー美術館に所蔵されてますが、ついついオランジュリーで買ってしまいました。笑

 

 

f:id:mura306:20190225002609j:plain

日本の美術館でモネの『睡蓮』を見たことはありますが、オランジュリーの『睡蓮の間』はスケールが違い、モネの強い思いが伝わってきます。最後にして最大の超大作ですからね。

 

 

f:id:mura306:20190220225004j:plain

個人的にはオランジュリーを訪れる前後に是非ジヴェルニーを訪れ、モネの描いた世界に浸っていただけたらと思います。

#204 モンマルトルの丘を歩いてみた。(2019.2)

f:id:mura306:20190224004434j:plain

モンマルトルの丘から見えたエッフェル塔

 

 

芸術家の集う街、モンマルトルはパリで一番標高が高いところにある街だそうです。また、ムーランルージュを始め、キャバレーの集まる歓楽街と言う別の顔も持っており、私はそれほど感じませんでしたが治安はあまり良くない地区のようですね。笑

 

 

f:id:mura306:20190224005924j:plain

そんなモンマルトルのシンボルと言えば…サクレ・クール聖堂!朝日を浴びて白く輝くサクレ・クールもいいですが、

 

 

f:id:mura306:20190222213934j:plain

昨日の夕方に見た、夕陽に照らされてオレンジ色に輝くサクレ・クールもいい感じです。

 

 

f:id:mura306:20190224005901j:plain

オルセー美術館からも見られるんですよ。というか、パリ市内からどこでも見られる感じ。

 

 

f:id:mura306:20190224010342j:plain

モンマルトルではそんなサクレ・クールを目指しましょう。決して、後ろを振り返らないように。その方が麓についたときに絶景に感動するからです。

 

 

サクレ・クールの麓に着いたら、絶景とご対面。どんな感じかと言いますと…。

 

 

f:id:mura306:20190224010454j:plain

おぉー。朝9時に到着したため、まだ朝霧の残るパリの街並みは何だか幻想的です。煙突から出る煙もノスタルジー

 

 

f:id:mura306:20190224011304j:plain

f:id:mura306:20190224015406j:plain

私はここで十分大満足なのですが、実はここからではエッフェル塔凱旋門を見ることができません。もし、それを見たい人はサクレ・クール内のドームからは見られます。有料だし、階段300段が待ってるようですが。笑

 

 

f:id:mura306:20190224010730j:plain

サクレ・クール前でなぜかエッフェル塔を売る人、発見。なお、私は会っていませんが、サクレ・クール周辺では、私がミラノで見かけたミサンガ詐欺の輩がいるようなので気を付けて下さい。


 

f:id:mura306:20190224011451j:plain

行き同様、少しアンモニア臭い階段を下りて戻ります。

 

 

f:id:mura306:20190224015512j:plain

サクレ・クールの麓に行くだけならば、この道がなだらかで傾斜も少なくてオススメです。

 

 

f:id:mura306:20190224011653j:plain

フニクレールと呼ばれるケーブルカーで向かうともっと楽チンですね。

 

 

f:id:mura306:20190224012021j:plain

フニクレール横の階段からも行けますが、階段数が半端ないのでオススメしません。直線距離としては近いはずなのですが、傾斜がかなりキツかったです。サクレ・クールから戻った後にテルトル広場に行きたくなり、階段で向かったのです。とほほ。サクレ・クールから直接行けばよかったー。涙

 

 

f:id:mura306:20190224012218j:plain

上るごとに、徐々に足に堪えます…。ふと振り返ったら「階段仲間」の1人が豪快に転んでいるではありませんか。笑

みんな、もう少しだ、がんばろう。

 

 

f:id:mura306:20190224012754j:plain

到着。がんばりました。これでサクレ・クールの麓とほぼ同じ高さ。頂ではキックボードが出迎えてくれました。コレ、パリで利用している人が多かったです。

 

 

f:id:mura306:20190224013029j:plain

f:id:mura306:20190224004434j:plain

頂の西(サクレ・クールとは逆方向)にあるテルトル広場に行く途中にエッフェル塔が見えました。

 

 

f:id:mura306:20190224013553j:plain

テルトル広場に到着しました。

 

 

f:id:mura306:20190224013611j:plain

ここでは絵描きさんたちが自分の絵を売ったり、似顔絵を描いてくれたりしてくれます。10:00頃に着きましたが、工事中の広場の周りを少しずつ絵が囲んでいきました。各々の個性溢れる絵が並んでいる様子が見られるのは、さすがは芸術家の集まる街。

 

 

f:id:mura306:20190224013148j:plain

なお、声をかけてくる画家はほとんどおらず、絵を描いているか、ぼーっとしながらお客さんから声をかけて来るのを待っている感じです。そういう、商売に貪欲じゃないゆるーい感じが私は好きです。とにかく、絵が好きでここに集まっているんだろうなぁ。

 

 

f:id:mura306:20190224013842j:plain

少し行ったところにはダリの美術館(エスパス ダリ,Espace Dali)もあります。以前訪れたことがありますが、時計やバラをモチーフとしたTHE・ダリ作品も展示されていました。

 

 

f:id:mura306:20190224015814j:plain

しかし、お腹空いたな。宿で無料朝食がついていないため何も食べていなかったのです。モンマルトルにはおいしいパン屋もあるようですが、まだここからは遠いし…。幸い、このテルトル広場にはカフェがたくさんある…。

 

 

f:id:mura306:20190224014239j:plain

ということで、テルトル広場に面したこのお店で食べることにしました。パリジェンヌたちはテラス席がお好きですが、私は寒いのでもちろん中で。笑

 

 

f:id:mura306:20190224014518j:plainクロック ムッシュとカフェオレ(€11.30)を注文。ナイフでトーストの中を割ると、スライスハムとチーズがたっぷり&とろーり入っていておいしかった♪温かいうちに食べましょう。

 

 

f:id:mura306:20190224015929j:plain

お腹も満たされたし、そろそろパリ中心部に行くことにしました。先ほどとは違う階段でモンマルトルの丘を下ります。

 

 

f:id:mura306:20190224020151j:plain

f:id:mura306:20190224020213j:plain

f:id:mura306:20190224020237j:plain

階段の両端の壁にはアートなグラフィティがちらほら。

 

 

モンマルトルには、他にもゴッホの家アトリエ洗濯船跡(ピカソなどが集ったアトリエ)など、有名画家たちゆかりの地が多くあるのですが、時間もないので今回は泣く泣くパスしました。

 

 

f:id:mura306:20190224020442j:plain

f:id:mura306:20190224020605j:plain

アベス駅に向かう途中でアコーディオン弾きのおじさんに遭遇。パリではよくある光景で、地下鉄内でもゲリラ演奏が始まります。笑

 

 

f:id:mura306:20190224020632j:plain

アベス駅に到着。でも、電車に乗る前に…。

 

 

f:id:mura306:20190224020711j:plain

ジュテームの壁(Le Mur des je t'aime)を見に行ってきました。すぐ近くの公園にあり、300もの言語で「愛しています」が書かれています。

 

 

f:id:mura306:20190224021425j:plain

日本語もあるかなー?

 

 

f:id:mura306:20190224021451j:plain

「君が好だ。」「愛しいます」 

うーん、惜しい!笑 合ってるものもあったけどね。

 

 

この後、パリ中心部の美術館巡りをしたのですが、道路の封鎖やジレ・ジョーヌの目撃などに衝撃を受けます。


#203 再びパリでスリ未遂に遭ってみた。(2019.2)

f:id:mura306:20190222213718j:plain

今回の旅行では、コンコルドにはさんざん振り回されました…。涙

 

 

パリのメトロでまたしてもスリ未遂に遭いました。パリ滞在4回中、スリ未遂はこれで2回目。1回目は地下鉄が来るのをホームでカバンを抱えて待っていたら、腕にスリの手が当たって発覚。夏だったのでラッキーでした。というか、肩にかけたカバンを反対側の手でも抱えていたのに手を入れてこようとする、強引なスリでした。そのくせ、肌に触れて発覚するという愚かなスリでもありました。

 

 

てか、未遂とはいえ遭遇回数2/4って多すぎませんか?

①2006.8 スリ未遂

②2007.8 セーフ しかし、ヴァチカンでスリ被害

③2016.8 セーフ 

④2019.2 スリ未遂


 

では、今回の経緯を話します。アールブリュット ジャポネⅡを見に行って大満足した後、ルーブル美術館に行こうとしました。この日は金曜日だったので、21:45まで開館していたのです。


 

f:id:mura306:20190222213934j:plain

時刻は18:00頃。夕陽に照らされたサクレ・クール寺院が美しかったです。また明日訪れよっと。

 

 

f:id:mura306:20190222214304j:plain

Anvers駅まで向かう道は下り坂。布屋さんがやたらあるのもこの地区の特徴です。あとはお土産店も。

 

 

f:id:mura306:20190222214736j:plain

メトロマーク、発見。

 

 

f:id:mura306:20190222231618j:plain

パリではこのメトロマークが多いですが、

 

 

f:id:mura306:20190222215539j:plain

Anvers駅はこれでした。 (※写真はオルセー美術館の展示品です。)

 

 

 

Anvers駅からルーブル最寄り駅までは直接行けないため、

Anvers(アンヴェール)

 ↓2号線

Pigalle(ピガール)

 ↓12号線

Concorde(コンコルド)

 ↓1号線

Palais Royal Musee du Louvre(ルーブル美術館

のルートで行きました。

 

 

f:id:mura306:20190222215755j:plain

我が宿の最寄駅、Anvers駅率いる2号線はスリの多い路線として有名らしく、かなり構えました。美術館で両手を自由にしたかったため今回はリュックで来たのですが、もちろん後ろで背負うのではなく、赤子を抱っこするように胸の前で抱えました。冬だからこそできる、リュックを背負ってからダウンジャケットを着ようかとも思いましたが、まぁそこまではやらなくてもいいだろう、と思ってやめました。でも、日本人らしき女性でそういう風にやっている方を見かけましたよ。

 

 

f:id:mura306:20190222220846j:plain

電車内は混んでましたが、無事にコンコルドまで到着。あとは1号線に乗り換えればルーブルです。

 

 

f:id:mura306:20190222213718j:plain

この駅は、パリに行く度に乗り換えで使っていて、このアルファベットタイルも懐かしかったです。パリのメトロ駅は、装飾がそれぞれ違って面白いのです。

 

 

f:id:mura306:20190222220932j:plain

1号線に向けて移動。パリの地下鉄は、東京同様、乗換え先によっては相当歩かされます。

 

 

f:id:mura306:20190222221334j:plain

おぉ、ゴッホ!最近、好きなんですよ。でも、2/22~だから行けないや。残念。

 

 

f:id:mura306:20190222221600j:plain

1号線のホームに着くと、すぐに電車が来たので、他の乗客と共に急いで乗り込みました。

 

 

 

すると、私の右手を誰かがつかんだのです。

 

 

 

 

『No!!!』

おばちゃんが強い口調と表情で私を電車から降ろしました。

 

 

 

???

 

 

 

私、何かしたのかな?飛び込み乗車がいけなかったのかな?

 

 

そのおばちゃんはフランス語で何か話してきます。が、当然わかりません。何が起きたのかわからず、体が震えてきました。すると英語に切り替えてくれ、次のことを言われました。

 

 

「ごめんね、突然あんなことして。4人の女の子が、あなたのカメラを狙って一緒に電車に乗り込んだの、気付いてた?あの子たち、ずっとあなたのことを駅からつけてたのよ。」

え、本当ですか?

 

 

「もしかしたら私の勘違いかもしれないけど、あの子たち、あなたのカメラをずっと見てたのよ。」

確かに、電車に飛び乗っま瞬間、目の前にいた中東系の顔立ちをした少女たちの目線の先にあったのは、私の首にかかっているカメラでした…。

 

 

「パリではスリが多いから見えるところにカメラを出していたらダメよ。ちゃんとカバンの中にしまわなきゃ。ごめんね、電車から降ろしちゃって。」

いえいえ、おばちゃん、親切にありがとうございました。

 

 

このブログのためにも、今回結構歩きながらも写真を撮っていたんですよ。で、使わない時は胸に抱えているリュックにカメラをしまっていたけど、面倒くさい時はそのままにしていました。手でリュックと一緒にカメラも抱えていれば大丈夫だろう、と。

 

 

でも、考えてみたら当たり前ですが、金目のものがスリたちの視界にあることがそもそもダメなんですよね。どこかからか後をつけられているとは全く気が付かなかったし、予測もしてませんでした。油断していたな。

 

 

もしかしたら、あの少女たちはそういうつもりじゃなかったのかもしれませんが、どちらにしてもパリ滞在での私のセキュリティを上げたきっかけはおばちゃんからのアドバイスです。以降、つけられていないか、時々キョロキョロしちゃったり、誰かが電車内で急に動くとビクッとしてしまったり。でも、パリではそれくらいがちょうどいいかもです。ほんと、人気観光都市の割には犯罪が多すぎます。イタリアやスペインも然り。

 

 

そういえば、アールブリュット・ジャポネⅡを見ていた時も、チケットもぎりの黒人のおじさんに「リュックは前で抱えておきなさい」と言われたな、私。マイナーな美術展だからまぁ大丈夫だろうと私は思っていましたが、どんな美術館でもやはりスリが多いんだろうね。元々からルーブルではリュックを抱えるつもりでいましたが、改めてその重要性を感じました。

 

 

f:id:mura306:20190222223959j:plain

次にやって来た電車におばちゃんと共に乗り、最後に改めてお礼を言って私だけルーブル最寄駅で降りました。

 

 

f:id:mura306:20190222224124j:plain

なお、ルーブルには19:00頃に到着しましたがやはり混雑していました。と言っても、日中よりは少ないのでしょうが。

 

 

ルーブルに来るのは2006年夏以来。あの頃と比べて変わったのは、撮影禁止が全廃されたこと。(もちろんフラッシュ撮影は禁止)

 

 

あの時は

 

 

f:id:mura306:20190222224553j:plain

モナリザダヴィンチ作)、

 

 

f:id:mura306:20190222224640j:plain

民衆を率いる自由の女神ドラクロワ作)などは撮影NGでした。最近は撮影NGって減って来ましたね。カメラの性能が良くなり、フラッシュを使わなくても撮影ができるようになったからですかね?日本ではまだ撮影禁止が多いですが。それをポーランド人の友人は怒ってましたが。笑

 

 

そうそう、私が一番見たいのは「ナポレオン1世の戴冠式(ダヴィット作)」です。前回訪れる際に、その絵の存在を知り、その美しさに見惚れ、ずーーっと眺めていたのです。ノートルダム寺院でナポレオンが王冠を受ける瞬間を描いたその絵は、実際にその場にいた人の顔が誰かわかるほどそっくりに描かれているものもあるんだとか。さすがはナポレオンのお抱え画家のダヴィット氏。マントの毛皮の質感とか、本当にリアルだった。個人的には、モナリザよりも見たい。そして、写真を撮りたい。

 

 

えーっと、どこにあったっけ?ないぞ?

 

 

「すいません、『戴冠式』ってどこですか?」

 

 

『悪いね、クローズしてるよ。』

 

 

f:id:mura306:20190222225940j:plain

お兄さんが指さした方向に行くと、巨大な衝立があり、『ルーヴル美術館では現在、展示スペースの重要な改修工事が行われています。そのため、「ダリュの間(展示室702)」は、2019年秋まで閉室いたします。』と日本語でも書いてありました。マジか…。

 

 

f:id:mura306:20190222230357j:plain

ということで、あと半年は見られませんのでお気を付けください。

嗚呼、もう一度見たかった…。でもまぁ、またパリに来る理由ができてよかったと思うことにします。

 

 

f:id:mura306:20190222230828j:plain

f:id:mura306:20190222230851j:plain

f:id:mura306:20190222230910j:plain

あとは、サモトラケのニケ、ミロのヴィーナス、オダリスクなど、中学の社会や美術の教科書でおなじみの有名作品を一通り見ました。日本から1日半かけてパリに来て、そのまま2つの美術館を歩き回った私の足がクタクタになったことは言うまでもありません。がんばりました。

 

 

f:id:mura306:20190222231755j:plain

ルーブルでも楽しめたのもあのおばちゃんの助言のおかげです。最近の私はいつも誰かが急に現れて助けてくれてスリなどのトラブルを回避しています。2016年に旅仲間から授かった、あの「魔除け」の効果かな?皆さんも、パリに旅行する際はスリに気を付けて!!!

#202 アールブリュット ジャポネⅡに行ってみた。

f:id:mura306:20190218155420j:image

この作品はある日本人女性演歌歌手の顔とのこと。さて、誰でしょうか?

 


f:id:mura306:20190218155429j:image

今回の旅の一番の目的である、アールブリュット・ジャポネⅡに行ってきました。パリのモンマルトルにある、アル・サン・ピエール美術館で2018年の9/8~2019年の3/10まで催されています。

 

 

アールブリュットのことについては、何度かこのブログで触れていますが、Art Brutとはフランス語で『粗削りの芸術』という意味で、英語ではoutsider artだなんて呼ばれています。日本では、障がいをもっている方や病気を患っている方による芸術作品という意味で使われていますが、海外では犯罪歴のある方の作品も含まれていたりします。

 


そんなアールブリュットでは、有名な名画にはない魅力があるため、私は日本でも時々展示会を見に行きます。それは何なのかと言われると説明が難しいのですが、一言で伝えるならばとにかくエネルギッシュでストイックな芸術なんです。もちろん、ルーブルにあるような名画たちにも魅力を感じますし、私はそちらも大好きです。ジャンルが全く異なるので、そもそも比べる対象にはならないと思うのです。『高級ステーキも牛丼もどちらも良いところがあって好き』みたいな、そんな感じ。

 


スイス・ローザンヌにアールブリュット美術館があるのですが、以前そちらを訪れたときもすごい衝撃でした。#16で触れています。


 

 

今回、ローザンヌでもアールブリュット・ジャポネが偶然催されていたためパリの後に寄ってきましたが、そのことについてはまた今度。

 

 

そんなこんなで、アールブリュット・ジャポネⅡを見るためにパリに弾丸旅行でやって来たのです。日本人アーティストによる作品がパリでアールブリュット展を行うのはこれで2回目で、前回は2010年です。

 


f:id:mura306:20190221215616j:image
行くしかないでしょ。宿もモンマルトルにとった(治安が悪い分安い)し、パリ到着後すぐに荷物を宿に置いて、すぐにアル・サン・ピエールに向かいました。サクレ・クール寺院の純白に輝く建物の麓にあります。

 

 


f:id:mura306:20190221220030j:image

そして、到着。

 


f:id:mura306:20190221212301j:image
HPや看板と同じ絵が迎えてくれます。この絵だけで独特な世界がわかっていただけると思います。暖簾の中にはどんな「新たなお宝」が待っているのか、私はワクワクしてしまいます。笑

 


f:id:mura306:20190221212326j:image
入場料は9ユーロリーフレットをもらって、いざ中へ。

 


f:id:mura306:20190221220119j:image

中は意外にも混雑していましたが、日本人は私だけ。フランス人たちは作品自体に対して話しているようでしたが、私は作品に書いてある日本語が読めてしまうため、そこにも注目して楽しみました。



そう、アールブリュットには細かいところにまで作者のこだわりが感じられます。彼らが地道にルーティンを重ねてコツコツと完成させたストイックな作品や、私たちが失ってしまった純粋な感性で作られた作品、ありあまるエネルギーをぶつけた作品大好きなものを形にした作品などがたくさん並んでいます。中にはプロとして生業としている方もいらっしゃると思います。私はその点が不案内で申し訳ないのですが、個人的によかったと思う作品を紹介します。なお、作品の写真撮影はOKですが、フラッシュの使用は禁止です。

 

 


f:id:mura306:20190221220656j:image

まずは、アオキ タケル(青木尊)さん。今回の展示会の広告の絵を描いた方です。

 


f:id:mura306:20190221220723j:image

f:id:mura306:20190221220849j:image

女性歌手の絵も描かれてました。八代亜紀さんとか、特徴をつかんでます。蛍光ペンで着色しているところがまたいい味を出しています。

 

 

あ、今回の目玉作品を発見。

 


f:id:mura306:20190221220947j:image

おぉ、これが…。ん?八代亜紀

 

 

まさかの八代の亜紀ちゃんの似顔絵でした。まさか、暖簾には名前が消えているのは、事務所の圧力か?笑

 

 


f:id:mura306:20190221221828j:image

ちなみに、近くにあった、ちあきなおみさんの似顔絵。亜紀ちゃんと似ているように見えるのは私が素人だからでしょう。青木さんにはこう見えているのです。芸術って正解がないものだから、否定はしてはいけないのです。そして、その捉え方が違うのも芸術の面白さかなぁ、と。私はこの4年間でそれを学びました。

 

 

どんどん紹介しよう。

 


f:id:mura306:20190221222044j:image

マツハシ タケル(説明がフランス語なので漢字は不明)さんは車が好きなようです。知人へのメッセージが周りに細かく書かれてました。

 


f:id:mura306:20190221222306j:image

フジタ ユウさんは数字に当てはめた絵を描かれてました。『じっけんしつ』『じゃけんしつ』という言葉が書いてありました。この方にとっては絵を描く上で大切なキーワードなのでしょう。

 

 


f:id:mura306:20190221222426j:image

f:id:mura306:20190221222445j:image

f:id:mura306:20190222211928j:image

f:id:mura306:20190221223108j:image

アヤマ タカユキさんは動物の絵を木材に描く作品を展示していました。木の模様や形を活かした作品が素敵でした。フランス人も見とれてました。

 


f:id:mura306:20190221223127j:image

あとは、こちらもすごいです。ワタナベ ヨシヒロ(渡邊 義紘)さんの作品。何だかわかりますか?

 

 


f:id:mura306:20190221223211j:image

f:id:mura306:20190221223229j:image

なんと、クヌギの葉で動物を作り上げているんです!これをHPで見て、絶対に見たいと思ったのです。ホント、これも素晴らしかったです。

 


f:id:mura306:20190221223452j:image

こちらは滋賀県近江学園の共同作品のようです。よーく見ると…。

 


f:id:mura306:20190221223551j:image

無数の顔が粘土で作られていて、全体を作り上げています。スイミー的発想に脱帽。顔一つひとつがまたかわいい顔をしているんです。

 

 


f:id:mura306:20190222211958j:image

こちらはタカハシ ヨシ(高橋 甫)さんの作品。細い黒ペン1本で何回も線を重ねて動きを出しているのが素晴らしい。

 

 

大満足して外に出ようとしたら、入口のチケットもぎりのおじさんに『リュックは前で抱えた方がいい』と言われました。さらに、出てから帰ろうとしたら『2階もあるよ』と教えてくれました。

 


f:id:mura306:20190221223907j:image

2階には螺旋階段で行きました。途中で、またしても『亜紀ちゃん』がお出迎え。笑

 

 

2階も宝の山でした。

 


f:id:mura306:20190221224011j:image

まずはコクボ ノリミツ(古久保 憲満)さんの作品は壁一面の絵で、紙を何枚も重ねて作り上げた『町』です。

 


f:id:mura306:20190221224142j:image

こんな細かい絵が10メートルくらい続いてました。完成までに何年かかったんだろう。夢溢れる世界がどこまでも続いてました。

 


f:id:mura306:20190221225221j:image

続いて、ミヤシタ ユキオさんの作品。近くで見ると…。

 


f:id:mura306:20190221224410j:image

英語が並んでいます。カラフルで、遠くから見ると虹のよう。

 

 


f:id:mura306:20190221225127j:image

ハマワキ シノブさんの粘土作品は、小さく作られた動物の体や顔が放射線状に広がっています。彼の作品は所々に置いてあり、どれも同じような作風(動物が異なる)ですごかったです。

 


f:id:mura306:20190221224517j:image

サワダ シンイチ(澤田 真一)さんの作品。段ボールなどで作られたミニチュア車です。それぞれ手のひらサイズ以下。こちらもフランス人たちを魅了していました。

 

 


f:id:mura306:20190221224704j:image

アルセ リュウスケさんの作品。冷蔵庫や洗濯機をこれまたミニチュアサイズで再現しています。素材はボール紙や広告、セロハンテープなど。

 


f:id:mura306:20190221224810j:image

年月の経過による変形も味があっていいですね。手作り感満載で。個人的には『ワンタッチでドアが開く』などの、広告や説明書に書かれている謳い文句が書いてあるところにほっこりしました。電化製品がこの方は大好きなんだなぁ。

 


f:id:mura306:20190221225522j:image

他にもたくさんいい作品がありましたが、キリがないのでこれくらいで。フランス人に、日本人アールブリュット作家の作品が受け入れられていたのが何だか嬉しかったです。

 

 

これを機にアールブリュットに対して興味を持っていただけたら幸いです。日本でも各地で行われていますので、これを機に興味をもたれた方は是非足を運んでみてください。都道府県レベルではなく、小さいものなら市町村レベルで無料の展示会が行われていたりします。詳しくは『アールブリュット 都道府県名』で検索していただけたら情報が手に入ると思います。彼らの作品を見るとエネルギーをもらえるし、温かい気持ちになれますよ。ほんと、純粋な作品ばかりなんです。

 


f:id:mura306:20190221225758j:image

f:id:mura306:20190221225821j:image

最後に。同じ会場で広島の原爆に関する作品も展示されてました。中には目を背けたくなるような絵日記もあるのですが、戦争や原爆の悲惨さを伝えてました。アールブリュットとはまた違った目的で、日本の芸術作品がフランス人の心に響いていたと思います。

#201 ローザンヌで日本食を食べてみた。(2019.2)

 

f:id:mura306:20190220221811j:image

人生初の2000円ラーメン!

 

 

海外で日本食シリーズ第3弾アンドラ、フィジーに続き、ローザンヌでも日本食を試してみましたよ。そのレポートをします。

 

 

f:id:mura306:20190220223155j:plain

スイスのローザンヌは駅から北側は上り坂、南側は下り坂となっています。アールブリュット美術館方面に上っていたらたまたま日本料理屋を見つけました。

 


f:id:mura306:20190220221857j:image
何となくですが、この店構えはブログ的には面白くなりそうな予感がします。笑

 


f:id:mura306:20190220222002j:image

そして、入店。予想通り、中国人による経営でした。12:30過ぎに入店したら2組のお客さんがいました。意外に流行ってるのかな?

 


すると、そのうちの一組は店員2人で、賄いを食べていたのです。12:00開店なのに。笑

 

 



私はウィンドー沿いのカウンターに追いやられました。日差しが眩しいです。てか、店員、2つしかないテーブルの1つを陣取るなよ。笑

 

 

f:id:mura306:20190220223448j:plain

ラーメンは豚肉、牛肉、鶏肉、野菜などの種類がありましたが、私は豚肉を選択。恐らくチャーシュー麺でしょう。味噌味でおいしそう。17スイスフランとなかなか強気プライスです。1スイスフランが約115円のため、何と1955円!まぁ、スイスは物価が高いですからねぇ。日本で2000円のラーメンなんて食べたことないですよ。

 


ということで、色々な意味で期待してるぞ!!笑

 


f:id:mura306:20190220222136j:image
ラーメンが届くのと同時にお客さんが帰られたので、席を変えてもらいました。店員にちょっとめんどくさそうに片付けをしてもらいつつ、テーブルをGET。だって、本当に眩しかったんだもん。ウィンドー越しの席だなんて外から丸見えだし、カリスマ美容室じゃあるまいし。笑

 


とりあえずコンディションを整えたところで、賄いを再び食べ始めた店員2人の横でいざチャーシュー麺を実食。笑

 


f:id:mura306:20190220221811j:image

手を合わせて…、いただきます。

 


うーん、味噌が薄いね。塩分控えめがいい方にはいいかもしれないですが、私はラーメンスープにはもう少し味噌が効いていたいです。味噌汁としてはおいしいかな。だからか、麺に味が浸透しないのです。チャーシューは日本と変わらない位おいしいけど。お店で作っているのなら、スバラシイ。

 


f:id:mura306:20190220222227j:image

そして、卵にかかる謎のソース。お好みソースみたいに甘かったです。ラーメンには不要なので今すぐやめてください。笑

 


f:id:mura306:20190220222240j:image
あと、海苔はおいしいけど小さすぎね。2000円のラーメンなら、がっつりとお願いしたいです。逆に、麺とキクラゲはかなり多目でした。そこは出血サービスなのかもですが、どちらも味噌味が染み込んでないんですよね。涙

 


でも、完食しましたよ、ごちそうさまでした。決して不味くはないですが、日本のラーメンにはまだまだ遠いって感じかな。でもでも、まぁフォローするとすれば長旅で日本食が恋しい人にはおいしいと思います。高いですが。

 


これで、

寿司(アンドラ)、 

 

 

焼きそば(ウィーン、ブログではあまり話題にしていません)、

f:id:mura306:20190220225157j:plain

 

 

ラーメン(フィジー)、


 

そして、今回のラーメン(スイス)

f:id:mura306:20190220221811j:plain

を食べました。

 


f:id:mura306:20190220222321j:image

今のところ、アンドラの日本料理のおいしさとインパクトにはどこも敵いません。あれは本当においしくて、盛り付けもすごかった。こちらも値段はべらぼうに高かったですが、素晴らしかったです。また外国で面白そうな日本食料理屋を見かけたら入ってみようと思います。

 

 

あ、昨日の今頃無事帰国しました。徐々に現地更新分の記事の写真やポイントの編集をしていこうと思っています。また日を置いて読み直していただけたら幸いです。あと、旅のメインであった、アールブリュット展についても書かないと…。