世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#307 高知県のモネの庭に行ってみた。(2021.8)

高知県「モネの庭」マルモッタンと言う場所があるのをご存知でしょうか?場所はやや不便な位置にありますが、是非オススメしたい場所ですので、今回はモネの庭について記したいと思います。なお、混乱を避けるため、高知県北川村の方を「モネの庭」、フランス・ジヴェルニーの方を「モネの池」で今回は統一しますのでご了承下さいませ。

 

 

公式HPによると、高知県安芸郡北川村にある「モネの庭」マルモッタンは過疎化の進む北川村のさらなる発展のために、モネの庭を再現した庭として2000年に開園しました。

その開園にあたり、フランスのジヴェルニーを訪問し、モネの池や、クロード・モネ財団の責任者との交流を重ね、様々な条件を乗り越えて念願の開園の許可を頂いたそうです。初めは何の伝手もない中で門前払いをされましたが、1999年に遂に門外不出だった「モネの庭」の名称の許可を得たのです。

 

 

「モネの庭」マルモッタンのモデルとされているのは、ジヴェルニー(フランスのパリ郊外)にあるモネの生家にある日本庭園です。実は2016年8月にヨーロッパ旅行に行った際に訪れているんですよ。親日家のモネらしい、所々に和のテイストのある庭でした。(画像はジヴェルニーのモネの池)

 

 

 

クロード・モネは40代になるとジヴェルニーでの生活を始めました。モネの絵画のシンボルとも言える「睡蓮」はジヴェルニーの家にある池から生まれたのです。晩年、白内障により視力が低下し、重度の色覚障害を患ってもキャンバスに絵を描き続けました。ちなみに、「睡蓮」だけで250点以上の作品があると言われています。

 

 

「何もかもが青く見える」と言い、色の編別ができなくなったモネは、絵の具に記されている色の名前で色を判別していたと言われています。この「日本橋」は、パリのマルモッタン・モネ美術館で撮ったものですが、実際の緑色の太鼓橋と比べるとかなり赤みが強く感じます。

 

 

高知の「モネの庭」はやや不便な位置にあるため、午前中に訪れることを考えると前日入りをオススメします。我々は奈半利町にあるホテルなはりに泊まりました。

 

 

マグロづくし料理が有名な宿で、ここからモネの庭まで車で20分ほどでした。

 

 

9:30頃、モネの庭に到着しました。睡蓮の花は午後には閉じてしまうため、午前中に行くことをオススメします。あと、今この画像を見て知りましたが、ここの入園券の半券を持参すれば、ジヴェルニーのモネの池に入場できるんですね!

 

 

着いて早々、美しい庭が私たちの前に現れました。

 

 

天気の差はあれど、モネの庭(上)はジヴェルニーのモネの池(下)の風景と比べてもよく再現されていますよね。さすが、フランスからのお墨付きを頂いているだけのことがありますね。

 

 

睡蓮は手入れがしっかりと行き届いており、色とりどりで美しいです。(上の画像が北川村、下の画像がジヴェルニーのモネの庭の睡蓮です)

 

 

早起きした甲斐あって、睡蓮もバッチリ咲いています!!

 

 

モネの庭の池は庭師さん達によって美しさが保たれています。

 

 

池に入り、手作業で手入れするからこそ、この池の景観は保たれているのですね。プロの匠の技に感服いたします。

 

 

ちなみに、ジヴェルニーにも庭師さんはいらっしゃいましたが、こちらはタモで船上からの作業でした…。笑

 

 

モネの庭には、ところどころにモネの「睡蓮」がプリントアウトされて飾られていました。

 

 

美しいアーチは、北川村(画像上)でもジヴェルニー(画像下)でも健在。

 

 

ちょっと見にくいですが、アーチの下にあった表示によると、モネはバラのアーチの下でのんびり過ごすこともあったようです。

 

 

こんなベンチで、モネも制作の合間にくつろいでいたのかな?

 

 

モネの池で有名なものと言えば太鼓橋日本橋)で、モネは睡蓮と太鼓橋をモチーフにした作品を何点も遺しています。上の画像はジヴェルニーのモネの池ですが、睡蓮を日本から輸入したり、柳や竹の木を植えたり、近くの川から水を引いたり、日本風の太鼓橋を架けたりして、日本風の庭園を作り上げました。

 

 

北川村のモネの庭がこちら。藤棚があるので、藤の花が色付く春先は太鼓橋はより美しくなるんだろうなぁと思います。

 

 

太鼓橋からの眺めはこんな感じです。

 

 

↑の写真を私が撮っている様子を旅仲間Kさんが撮ってくれていました。木漏れ日が良い感じに入った、「奇跡の一枚」です。笑

 

 

大満足で駐車場に戻ると、気になるアーチを発見しました。

 

 

導かれるままに進んで行くと…。

 

 

ギャラリーショップ、発見!名画のレプリカの展示やお土産物売り場コーナーがありました。お土産物には、地元の名産品だけでなく、ジヴェルニーで売られているモネに関するものも売られてました。また、北川村にモネの庭を建設するにあたっての詳しい経緯も展示されており、フランス側から許可を頂くには相当の苦労があったんだと知りました。

 

 

このように、高知県の「モネの庭」マルモッタンは、想像以上にジヴェルニーでした!!四季折々の花が植えられているため、私も夏以外の季節にいつか再訪してみたいと思います。ちなみに、HPによると、庭師さんたちがオススメするのは秋のモネの庭なんだとか…。