#203 再びパリでスリ未遂に遭ってみた。(2019.2)
今回の旅行では、コンコルド駅にはさんざん振り回されました…。涙
パリのメトロでまたしてもスリ未遂に遭いました。パリ滞在4回中、スリ未遂はこれで2回目。1回目は地下鉄が来るのをホームでカバンを抱えて待っていたら、腕にスリの手が当たって発覚。夏だったのでラッキーでした。というか、肩にかけたカバンを反対側の手でも抱えていたのに手を入れてこようとする、強引なスリでした。そのくせ、肌に触れて発覚するという愚かなスリでもありました。
てか、未遂とはいえ遭遇回数2/4って多すぎませんか?
①2006.8 スリ未遂
②2007.8 セーフ しかし、ヴァチカンでスリ被害
③2016.8 セーフ
④2019.2 スリ未遂
では、今回の経緯を話します。アールブリュット ジャポネⅡを見に行って大満足した後、ルーブル美術館に行こうとしました。この日は金曜日だったので、21:45まで開館していたのです。
時刻は18:00頃。夕陽に照らされたサクレ・クール寺院が美しかったです。また明日訪れよっと。
Anvers駅まで向かう道は下り坂。布屋さんがやたらあるのもこの地区の特徴です。あとはお土産店も。
メトロマーク、発見。
パリではこのメトロマークが多いですが、
Anvers駅はこれでした。 (※写真はオルセー美術館の展示品です。)
Anvers駅からルーブル最寄り駅までは直接行けないため、
Anvers(アンヴェール)
↓2号線
Pigalle(ピガール)
↓12号線
Concorde(コンコルド)
↓1号線
Palais Royal Musee du Louvre(ルーブル美術館)
のルートで行きました。
我が宿の最寄駅、Anvers駅率いる2号線はスリの多い路線として有名らしく、かなり構えました。美術館で両手を自由にしたかったため今回はリュックで来たのですが、もちろん後ろで背負うのではなく、赤子を抱っこするように胸の前で抱えました。冬だからこそできる、リュックを背負ってからダウンジャケットを着ようかとも思いましたが、まぁそこまではやらなくてもいいだろう、と思ってやめました。でも、日本人らしき女性でそういう風にやっている方を見かけましたよ。
電車内は混んでましたが、無事にコンコルド駅まで到着。あとは1号線に乗り換えればルーブルです。
この駅は、パリに行く度に乗り換えで使っていて、このアルファベットタイルも懐かしかったです。パリのメトロ駅は、装飾がそれぞれ違って面白いのです。
1号線に向けて移動。パリの地下鉄は、東京同様、乗換え先によっては相当歩かされます。
おぉ、ゴッホ展!最近、好きなんですよ。でも、2/22~だから行けないや。残念。
1号線のホームに着くと、すぐに電車が来たので、他の乗客と共に急いで乗り込みました。
すると、私の右手を誰かがつかんだのです。
『No!!!』
おばちゃんが強い口調と表情で私を電車から降ろしました。
???
私、何かしたのかな?飛び込み乗車がいけなかったのかな?
そのおばちゃんはフランス語で何か話してきます。が、当然わかりません。何が起きたのかわからず、体が震えてきました。すると英語に切り替えてくれ、次のことを言われました。
「ごめんね、突然あんなことして。4人の女の子が、あなたのカメラを狙って一緒に電車に乗り込んだの、気付いてた?あの子たち、ずっとあなたのことを駅からつけてたのよ。」
え、本当ですか?
「もしかしたら私の勘違いかもしれないけど、あの子たち、あなたのカメラをずっと見てたのよ。」
確かに、電車に飛び乗っま瞬間、目の前にいた中東系の顔立ちをした少女たちの目線の先にあったのは、私の首にかかっているカメラでした…。
「パリではスリが多いから見えるところにカメラを出していたらダメよ。ちゃんとカバンの中にしまわなきゃ。ごめんね、電車から降ろしちゃって。」
いえいえ、おばちゃん、親切にありがとうございました。
このブログのためにも、今回結構歩きながらも写真を撮っていたんですよ。で、使わない時は胸に抱えているリュックにカメラをしまっていたけど、面倒くさい時はそのままにしていました。手でリュックと一緒にカメラも抱えていれば大丈夫だろう、と。
でも、考えてみたら当たり前ですが、金目のものがスリたちの視界にあることがそもそもダメなんですよね。どこかからか後をつけられているとは全く気が付かなかったし、予測もしてませんでした。油断していたな。
もしかしたら、あの少女たちはそういうつもりじゃなかったのかもしれませんが、どちらにしてもパリ滞在での私のセキュリティを上げたきっかけはおばちゃんからのアドバイスです。以降、つけられていないか、時々キョロキョロしちゃったり、誰かが電車内で急に動くとビクッとしてしまったり。でも、パリではそれくらいがちょうどいいかもです。ほんと、人気観光都市の割には犯罪が多すぎます。イタリアやスペインも然り。
そういえば、アールブリュット・ジャポネⅡを見ていた時も、チケットもぎりの黒人のおじさんに「リュックは前で抱えておきなさい」と言われたな、私。マイナーな美術展だからまぁ大丈夫だろうと私は思っていましたが、どんな美術館でもやはりスリが多いんだろうね。元々からルーブルではリュックを抱えるつもりでいましたが、改めてその重要性を感じました。
次にやって来た電車におばちゃんと共に乗り、最後に改めてお礼を言って私だけルーブル最寄駅で降りました。
なお、ルーブルには19:00頃に到着しましたがやはり混雑していました。と言っても、日中よりは少ないのでしょうが。
ルーブルに来るのは2006年夏以来。あの頃と比べて変わったのは、撮影禁止が全廃されたこと。(もちろんフラッシュ撮影は禁止)
あの時は
民衆を率いる自由の女神(ドラクロワ作)などは撮影NGでした。最近は撮影NGって減って来ましたね。カメラの性能が良くなり、フラッシュを使わなくても撮影ができるようになったからですかね?日本ではまだ撮影禁止が多いですが。それをポーランド人の友人は怒ってましたが。笑
そうそう、私が一番見たいのは「ナポレオン1世の戴冠式(ダヴィット作)」です。前回訪れる際に、その絵の存在を知り、その美しさに見惚れ、ずーーっと眺めていたのです。ノートルダム寺院でナポレオンが王冠を受ける瞬間を描いたその絵は、実際にその場にいた人の顔が誰かわかるほどそっくりに描かれているものもあるんだとか。さすがはナポレオンのお抱え画家のダヴィット氏。マントの毛皮の質感とか、本当にリアルだった。個人的には、モナリザよりも見たい。そして、写真を撮りたい。
えーっと、どこにあったっけ?ないぞ?
「すいません、『戴冠式』ってどこですか?」
『悪いね、クローズしてるよ。』
お兄さんが指さした方向に行くと、巨大な衝立があり、『ルーヴル美術館では現在、展示スペースの重要な改修工事が行われています。そのため、「ダリュの間(展示室702)」は、2019年秋まで閉室いたします。』と日本語でも書いてありました。マジか…。
ということで、あと半年は見られませんのでお気を付けください。
嗚呼、もう一度見たかった…。でもまぁ、またパリに来る理由ができてよかったと思うことにします。
あとは、サモトラケのニケ、ミロのヴィーナス、オダリスクなど、中学の社会や美術の教科書でおなじみの有名作品を一通り見ました。日本から1日半かけてパリに来て、そのまま2つの美術館を歩き回った私の足がクタクタになったことは言うまでもありません。がんばりました。
ルーブルでも楽しめたのもあのおばちゃんの助言のおかげです。最近の私はいつも誰かが急に現れて助けてくれてスリなどのトラブルを回避しています。2016年に旅仲間から授かった、あの「魔除け」の効果かな?皆さんも、パリに旅行する際はスリに気を付けて!!!