世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。海外旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。

#016 ローザンヌでアールブリュット美術館に行ってみた。 (2016.8)

スイスのローザンヌを訪れた際に、アールブリュット美術館に行ってきました。アールブリュット(Art Brut)とはフランス語で「生の芸術」という意味で、英語ではoutsider artと呼ばれているようです。日本では「障がい者による芸術」という意味で使われがちですが、「一般的な芸術にとらわれずに制作された、純粋な芸術作品」という風に私はとらえています。

 

縁あって、日本でも地元の障がい者による「アールブリュット展」に行ったことがあるのですが、彼らのありあまるエネルギーというか、次々とアイディアが浮かび上がってきては作品にしているのだろうなぁという姿が目に浮かび、衝撃を受けました。

 

さて、スイスのアールブリュット美術館はどんなところかというと、地球の歩き方には以下のような記述があります。

 

ジャン・デュビュッフェによって集められたコレクションは、すべてが異常な迫力に満ちている。精神病患者が隔離された病室の中で描いた絵、殺人犯が独房の壁に彫った彫刻など、すべてがその名の通りArt Brutー粗芸術なのだ。視覚をとおして心の中に嫌でも侵入してくるような不思議な訴えが、どの作品からもあふれてくる。」

 

そもそも、ジュネーヴ空港に行くついでにローザンヌに寄ったのですが、レマン湖よりもここに行きたいと思いました。反対するかと思っていた旅仲間Kさんも同じ気持ちのようで、行ってきました。

 

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ここがアールブリュット美術館の入口です。

 

行き方は

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ローザンヌ中央駅に着いたら

 

 

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メトロに乗ります。写真ではわかりにくいですが、南側のレマン湖から北に向かって走る地下鉄は上り坂になっているため、ホームも傾斜があります。

 

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Ripponne-Maurice Béjart駅で降ります。そこからは北西方向に進みます。写真にあるサンフランソワ教会が南側なので反対の北側に歩きます。途中で「ノートルダム(Notre Dame Eglise)」という教会が右手にあります。

ちなみに、サンフランソワ教会から2番のバスでもアールブリュット美術館周辺に行けるそうです。(歩き方情報)

 

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15分くらい、上り坂をのぼります。

 

入館料は10フラン(1フラン=105円)。でも、私は列車乗り放題のスイスパスを持っていたので、入場料はかかりませんでした。ちなみに、中は撮影禁止です。

 

少し暗い館内に入ると、写真付きの作成者紹介(生い立ちや犯罪、病気などの記述あり)とともに個性的な作品がズラリ。4階建てだったかな?常識にとらわれない彼らのピュアな作品に感動しました。そこには万人受けすることとか表彰されることを全く気にしないで、「ただそれを作ってみたかった」「芸術が好きだ」という純粋な動機で作られた作品ばかりが並んでいます。プロの作家さんでは作れない、いい意味で斜め上の作品です。日本人の作品もいくつかありました。

 

2時間くらい滞在し、思わずパンフレットも購入しました。

アールブリュット美術館で私たち2人が特に、印象に残った三巨匠は以下の3人。

(パンフレットに載っている写真と共に紹介します)

 

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ローザンヌ先輩こと、Aloïse Corbazさん。ローザンヌ出身の彼女の作品はどの階にもたくさんありました。主に、男女の恋愛を描いているようでした。

 

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鉄拳先輩こと、Adolf Wölfliさん。必ず、芸人の鉄拳みたいな顔が作品に描いてあります。絵の具ではなく、色鉛筆(?)で描いてあり、優しいタッチ。ローザンヌ→鉄拳→

ローザンヌ→鉄拳という風に、2人の作品が交互に表れるほど、作品が展示されてました。笑



この鉄拳先輩、アールブリュットの世界では有名な方のようです。


 

最後は私の一番のお気に入り。

 

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巨匠こと、ヴィレム・ファン・ヘンク(Willem van Genk)さん。オランダ出身の彼は、アールブリュット史上最高値(1000万円!)で作品が落札されたこともあるという実力の持ち主。

 

上の絵はロンドンの駅を描いたものです。看板まで細かく、そして恐らく正確に描写されています。

 

私が見惚れてしまった作品の「東京駅」は、残念ながらパンフレットにもポストカードにも掲載されていないのですが、漢字や日本語のわからない彼が戦前日本の看板やスローガンをこれまた正確に書き取っていました。「大日本帝国云々」とか、「朝鮮人ハ〇〇セヨ」とか…。彼の作品からは一番エネルギーを感じました。残念ながら2005年に亡くなっているようですが、日本で彼の個展があったら絶対に見に行こうと思っています。

 

さて、そんなローザンヌですが、IOCの本部があり、オリンピック博物館もあります。(私たちは行ってないですが)

 

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私が訪問した時はリオ五輪中だったので、こんな表示でした。今は東京五輪までのカウントダウンが始まっていると思います。

 

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オリンピック五輪博物館の最寄り駅のウーシー(Ouchy)駅の天井には、オリンピック入場のジオラマがあります。

 

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日本選手団、発見。

 
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 レマン湖に沈む夕日は美しいです。

 

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ウーシー埠頭からレマン湖を縦断して、フランスのエビアンに行くこともできます。

 

 

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エビアンには名水エビアンの源泉もあります。ローザンヌから5時間くらいで帰ってこれる日帰り旅行先としてぴったりです。スイスパスがあればフェリー代無料です。ちなみに、スイスフランが使える場所もありました。

 

スイスに行かれた際はローザンヌ、そしてアールブリュット美術館に是非!