#281 『安藤昇の世界』を覗いてみた。(2021.1.22)
本日、『安藤昇の世界』と言う作品展に行ってきたので緊急投稿です!笑
安藤昇さんは愛知県出身のアールブリュットアーティストで、障害者支援施設で陶芸やちぎり絵の制作をしている方です。
※同姓同名で道を極めた方がいらっしゃいますが別人です。汗
これまでも、アールブリュット(障害者アートのこと。外国では犯罪者のアートも含む場合もある)についての記事をいくつか挙げてきた私ですが、その原点は県主催で毎年無料開放されている障害者アートの作品展なんです。安藤さんの所属する施設の方の作品も見たことがあるのですが、安藤さん自身やその作品については実は最近まで知りませんでした。
たまたま愛知県のアールブリュット展を検索していたところ、今週末のみ愛知県蒲郡市で作品展が開催されることがわかったので、宿直明け(5時起き)の体で行ってきました。笑
蒲郡クラシックホテルはかつては蒲郡プリンスホテルと呼ばれており、職員旅行で超高級ランチを食べに行った記憶があります。100年以上の歴史もあり、皇室との縁もあるんですよ。名古屋城と同じ、このエメラルドグリーン色の屋根が明治時代の建物って感じですね。
で、今回の『安藤昇の世界』が開催されているのは蒲郡クラシックホテルのバンケットホールでした。ホテル手前の上り坂途中にありました。消毒と体温確認があり、いざ中へ!!
と思ったのですが、コロナ対策で入場制限がされていました。たまたま障害者施設の方々の団体の訪問と重なったのです。空いたらスタッフの方が呼びに来て下さるとのことなのでロビーでのんびり待ちました。
15分ほど待って入場すると、動物がお出迎えしてくれました。会場に入る時、「今回はどんな面白い作品が待っているのだろうか?」って毎回ワクワクが止まらないんです。睡眠時間4時間なのに眠気どころかアドレナリン全開です。笑
会場内はそこまで広くないのですが、その中に作品がびっしりと飾られてました。陶芸作品は中央、ちぎり絵は外側にありました。
まずは陶芸の方を見ました。かわいらしい顔の動物に何だかほっこりします。
作品説明によると、安藤さんは動物に必ず肛門を作るのがこだわりだそうです…あ、ほんとだ!!
カメやワニもリアルなんだけど、可愛らしいのはなぜでしょう?きっと、安藤さんの優しい人柄があらわれているのかな…。
ミニサイズ、
はたまたミニミニサイズの動物達もいました。
もちろん、こちらにもそれぞれキュートな肛門が。笑
続いて、ちぎり絵コーナーへ。蒲郡プリンスホテル(現、クラシックホテル)を作ったものもありました。
写真と比べてみてもよく特徴を捉えています。素材には、折り紙だけじゃなく、広告紙も使われているそうです。
名古屋城などのお城シリーズ。
ちなみに安藤さんは私の出身高校のすぐ隣の施設に入所していたため、作品のモデルとなる建物が、全国的には超ローカルな建物でも私界隈では超メジャーなものだったりします。こちらは私が以前住んでいた町の最寄駅です。たぶん、この駅を描いたプロアーティストは安藤さんだけでは??何だか、安藤さんがますます身近な存在に感じます。
個人的に一番良かったのはこれ!!今は亡き志村けんのミュージカル「志村魂」のパンフレットを見て、ちぎり絵にしたものです。バカ殿の特徴をよく捉えてますねーー。着物の模様も細かい!
で、更にじっくり見てみると、もっと面白いところが。バカ殿の家来である桑マン(そっくり!笑)はちゃんと作ってあるのにダチョウ倶楽部の顔が全然違うんです。たぶん、紳士服の広告モデルの顔を貼り付けたのかなぁ?安藤さんの遊び心が溢れてますねー。見ていてニンマリしてしまいました。
パンダのちぎり絵なども色合いが素敵でした。色々な緑を使い分けてます。
竹島を描いたものも…。
あ、あ、竹島とは、愛知県蒲郡市にある小さな島のことで、某国に不法占拠されている竹島とは違いますので悪しからず。ややこしいですがね。
私がじっくり何周も「おかわり」してる中、障害者施設の利用者さんと職員の方も楽しみながら鑑賞していました。有名な画家の作品展は私語は慎まないといけないですが、アールブリュットは作品の感想を言い合いながら楽しめるのもいい所なんですよね。だから、大人も子どもも、健常者も障害をもった方も楽しめるんです。
『安藤昇の世界』は2021年1月24日(日)までの超短期開催ですが、もしその時期に蒲郡に行く予定のある方は是非是非!!入場無料です!