世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。海外旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログの無断転載および画像の無断使用は禁止とさせていただきます。

#198 ジレ・ジョーヌを目撃してみた。(2019.2.16)

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パトカーの音をさんざん耳にした1日でした…。

 

 

ジレ・ジョーヌ(Gillets Jaunes=黄色いベストという意味)とは、黄色いベストを着たフランス市民が政府に対して毎週末に行っている反政府運動をする団体のことで、先週末(2/9)の段階で13週目が行われていました。日本ではもう報道されてないのですが、現地では続いているのです。

 

 

偶然にも、私のパリ滞在がちょうど週末に当たるため、もしかしたらという思いはありました。が、シャンゼリゼ通りなどの中心部にだけ行かなければいいのかなぁと思ってました。その考えは甘かったです。私が見てきた現地の様子をご報告します。

 

 

 

2月16日(土)

 


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朝9:00からオランジュリー美術館に行こうとしていたのですが、宿最寄駅から見えたサクレ・クール寺院が朝日を浴びてあまりに美しかったので、モンマルトルを歩きました。

 


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その後、アベス駅に到着。ここからコンコルド駅までメトロで行き、オランジュリーまで歩くつもりでいました。

 

ルートとしては

アベス駅

 ↓2号線

ピガール駅

 ↓12号線

 コンコルド

 で、前日と同じルートで。えぇ、スリ未遂に遭ったあの駅ですよ。笑


 

しかし、コンコルド駅のひとつ手前のマドレーヌ駅でフランス語の放送が入りました。フランス語のわからない私には、最後のメルシーしか聞き取れず。でも、緊急事態なんだなぁと思っていたら、電車はコンコルド駅と次のアサンブレ・ナシオナル駅を通過していきました。

 


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仕方ないので、その次のソルフェリーノ駅で降りて戻った(反対側から行けばコンコルドで降りられると思った)のですが、やはり2駅を通過してマドレーヌ駅に行きました。

 

 

その時はコンコルド駅の職員でストライキでも起こして駅が使えなくなってるのかなぁなんて気楽に思ってました。昨日は使えたのになぁ。

 

 

仕方ないので、予定変更!

アベス駅

 ↓2号線

ピガール駅

 ↓12号線

 マドレーヌ駅

 ↓8号線

アンヴァリッド

 

 

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マドレーヌ駅からアンヴァリッド駅まで行き、そこから歩くことにしました。無事に降りられてひと安心。

 


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土地勘が全くなかったですが、地図とエッフェル塔アンヴァリッドを頼りに方角を見出だし、オランジュリー美術館を目指しました。

 

 

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その時です。アレクサンドル三世橋前で交通整理をする警察官の姿を見かけたのは。『こっちはまっすぐ行けないから右に曲がりなさい!』みたいな感じで交通規制がされてました。

 

 

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徒歩の人には関係ないと思ってましたが、歩いている途中で『こっちはダメ!』と言われました。すごいバリケード



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でも、同じ道路のセーヌ川側は歩けました。とにかくすごい警察官の人数でした。

 


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そして、次々と到着するパトカーの音。

 

 


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オランジュリーに行くためにセーヌ川コンコルド橋で渡り切ると、渡った先にも警察官がたくさん待ち構えてました。コンコルド広場周辺は厳戒体制。駅が封鎖されていたのも納得。

 


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その頃には、鈍感で無知な私でもこれってイエローベスト運動の影響かなぁと思い始めました。だから、コンコルド駅も封鎖されているんだな。きっと今から起きるであろうデモに向けて構えているんだな。

 

 

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オランジュリー美術館に着いたのが12:30。モネの睡蓮を鑑賞しました。

 


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13:00にオランジュリーを出てから、次は川向かいのオルセー美術館に行きました。その途中もやはり警察官の姿が。

 


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橋を渡っていても、川の両端の道からパトカーのけたたましい音が聞こえてきます。もう、ほんと歩く度にどこかからって感じ。

 

 


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オルセーもオランジュリー同様、美術館自体には入場規制がありませんでした。よかった。これで中には入れなかったらたぶん私は大人げなく泣いてましたよ。笑

 


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13:30にオルセーに入場。オルセーはとても広くて、5階建てです。知ってる名画にたくさん出逢えます。ゴッホの作品が素晴らしかった。詳しくはまた書きます。

 


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2階の名画を鑑賞していた時に、ふとセーヌ川が見える場所を発見しました。ガラス越しに見えるルーブル美術館です。ここら辺は有名美術館が集まってるんです

 

 


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クルーズを楽しむ観光客も発見。平和な光景。

 

 

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その時、橋を渡る黄色いベストの集団が見えたのです。

 

 

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元々視力のいい私ですが、黄色は遠くからでもよく見えます。どんどんルーブルに方向に歩いていっています。あれが噂の…。

 

 

 

 

パーン!

 

 

 

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風船みたいな何かが破裂する音がした後、黄色い煙が辺り一面を覆いました。私は川向かいの平和な美術館からそれを眺めていましたが、何だか複雑な気分になりました。時刻は14:00頃のことです。

 

 

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その後も美術館まで同じ破裂音が何度も聞こえました。あとはパトカーの音も…。

 

 


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その後、マルモッタン美術館を訪れ、帰り道に見かけたパン屋さんで休憩をしました。パリに来てからずーっと歩き廻っていて、ろくに食事をしていません。遅めの昼食代わりにケーキで済ませてしまいました。とほほ。でも、おいしかったです。

 


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すると、たまたまテレビが見られる席だったのですが、今日のジレ・ジョーヌ運動について中継してました。

 


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フランス語はよくわかりませんが、字幕と映像から察するに、午前中から封鎖されていたアンヴァリッドも今では運動の真っ只中で、みんなが黄色いベストを着てデモ行進している様子が中継されていました。数時間前に通った場所がそんな状況になっているなんて信じられません。

 


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あ、私がさっきオルセーから見た光景と同じようなことが!ニュースの字幕によると、今日は確か16箇所でデモがあったようです。

 


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ケーキ屋のお兄さんに『今からトロカデロに行くんだけど大丈夫かなぁ?』って英語で聞いてみたら『地下鉄で行けるよ!』って笑顔で言われました。だから、テレビ画面を指差しながら『大丈夫かなぁ?』って再度尋ねると、肩をすくめながら『メイビー!』って言われてしまいました。笑

 



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お兄さんの言う通り、エッフェル塔は問題なく観光客で賑わっていました。薄暗くなり始めた夕方にライトアップし始めたエッフェル塔が美しかったです。

 

 

その後、シャンゼリゼ通りまで行こうかと思ってましたが、危ないかも…という思いよりもとにかく足が疲れたという理由で断念。帰りの地下鉄で『チュルリー、コンコルド』という声が聞き取れたので、そこら辺の駅はまだ封鎖されている感じです。未確認だし、私のフランス語能力からして絶対的自信はありませんが。

 


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宿に帰る前に近くのベトナム料理店で海老のフォーを食べました。ベトナム語の飛び交う店内はとにかく平和。フォーも無料サービスのロータスティーもおいしかったです。

 

 

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もう日本ではほとんど報道されていませんが、パリ中心部では毎週末こんな感じなのだと思います。いつになったら、政府とジレ・ジョーヌ勢との和解はあるのでしょうか。そして、活動をしないパリ市民はこの不便な状況をどう思っているのでしょうか。ケーキ屋のお兄さんは、いつものことだよって慣れた様子だったように思えましたが、このままでいいと思っているのでしょうか。それとも、あきらめ?

 


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私はまさに文字通りの『対岸の火事』を見て、単純に『あぁ、ヤバイことが起きてるな』と思いました。一日中、パトカーの音を聞きすぎて、今でも頭の中で音が回っています。

 

 

私が年末辺りに日本で見たニュースでは、ジレ・ジョーヌたちが反政府運動にかこつけて有名ブランド店で強奪している様子を見ました。何か、政府もデモ隊も市民も色々な感覚が麻痺してズレてきているように思えます。その状況を、遠くからとは言え目の当たりにしたことでフランスの週末の現状がつかめました。外国人の私が何かできるとも思えないし、そのつもりもないですが、早くフランスの情勢がよくなることを祈るばかりです。お互いに意地を張ってないで、歩み寄ろうよ。

 

 

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近々フランス旅行を考えている方は、週末は決して無理をせず行動してください。そして、興味本意で絶対に現場に近づかないでください。怪我人も毎週出ているようです。一部の道路や地下鉄の封鎖が行われていますので、遠回りをする可能性があり、プラン通りに行動できないかもです。

下手したらデモに巻き込まれることも十分考えられますので、安全に留意して過ごしてください。パリの週末に早く平和が訪れますように。