#193 ヴァチカンでスリ被害に遭ってみた。(2007.8)
この時だ!!
絶対、この時だ…。
ローマ3日目は観光地を色々巡ったのですが、その前に、スリ被害に遭った件を先に書きます。
私がスリ被害に遭ったのは正確に言うとヴァチカン市国内でした。でも、実はいつ盗られたのかはまだ不明なんです。さすが、プロの犯行。感心&涙
ただ、私、ヴァチカン市国の郵便局で切手を買い、その場でポストカードを記入して投函しているんです。(つまり、郵便局で切手を買うまでは財布があった)
それから色々と写真を撮ってから、
ヴァチカン博物館の列を見ると、先ほどと比べてかなり減ってたので並ぶことにしました。午前中はものすごい長蛇の列だったからあきらめていたんです。
30分くらい並んでようやく入れました。
その時です。入場券を買おうと財布を出そうとしたら・・・・。
ない…
ない・・・
財布がない・・・。
相方Aにそのことを打ち明けたところ、郵便局に置いてきたんじゃないかってことで、
博物館内の郵便局から大聖堂の近くの郵便局に連絡してもらいました。 電話をしてもらえたんだけど、「ない」とのこと。
終わった。
財布の中身は現金80ユーロ(13000円くらい)とクレジットカード1枚。とりあえず、カード会社に盗難の旨を伝えてほしかったので実家に電話しました。母に簡単に状況を説明し、あとは任せました。すまぬ、母上。空白の約2時間のうちに使われてないかただただ心配。
とりあえずAにユーロを少し借りてチケットを買い、ヴァチカン博物館を廻ることにしましたが、完全に心ここにあらずな状態。
写真は撮ったものの、全く覚えていません。笑
美しい宗教画を見ても、全く心が洗われません。涙
Aにも私の気持ちが移ったのか、2人とも出口がよくわからなくなり、 有名なミケランジェロの「最後の審判」の下を3回も通ってしまいました。笑
博物館を出た後、もう一度郵便局へ。 念のため、インフォメーションセンターにも行ったんだけど、届いてませんでした。
空白の時間を整理してみると、盗まれた可能性のある場所は郵便局か、博物館へ並んでいた時。一番怪しいのは、郵便局でポストカードを書いていた時です。もしかしたら、カバンのファスナーが開いていたのかもしれません。カバンは常に脇に抱え、ファスナーでもガードしていたつもりでしたが、日本を出てから3週間ほど経ち、 油断していたのかもなぁ。
幸い、旅行保険には加入していたので、盗難届を出せばお金は返って来ます。ということで、警察署に行かねば。ヴァチカンの警察官に尋ねたら、最寄りの警察署を教えてくれました。 が、ヴァチカン市内に警察署はないため、ローマ市内の警察署に向かいました。Aに付き合ってもらうのは申し訳ないので、少しだけAからお金を借りて、集合時間と場所を決めて別々に行動しました。
サンタンジェロ城近くの警察署に到着。17時過ぎの到着だったからか、ブザーを押してもなかなか出てきません。何度もトライして、やっと警察官が出てきましたよ、気だるそうにしながらね。笑
気だるそうな感じにもげんなりですが、さらに私をイラつかせたのが、観光&犯罪都市ローマの警察官が英語を話せなかったことです。一方的にイタリア語で話してきました。仕方ないのでガイドブックのイタリア語会話のページの「財布」「パスポートを盗まれた」を参考に指さして、何とか会話成立させました。盗難届の記入用紙をくれたものの、コピーのしすぎで字がつぶれてました。英語が読めん!笑
それでも何とか書けたので渡すと、不備があるみたいでイタリア語でペラペラ言ってききました。空欄になっているcard No.という部分を指して、ジェスチャーを交えて言ってくる警察官。
警察官: (ここ、書いてないよ!っていうジェスチャー)
私:I don't know. (だって、クレジットカード番号なんてわかんないもん。)
警察官: No,no,no!
私:だから、わかんないって言ってんじゃん!!(日本語)
警察官:No,no no!!! ウノ(1)?ドゥエ(2)?
私:あー、クレジットカードの枚数ね。ウノ、ウノ!!
警察官:フンッ!(ようやく意味が分かったのかい、この日本人め!!)
完全にイタリア語vs英語(時々日本語)の戦いでした。つーかさ、これだけ外国人が被害に遭ってるんだから、英語くらいマスターしろっ!!!!盗難云々よりも、言葉の壁に当時は本当に泣きそうでした・・・。
で、無事に盗難届を手に入れて、Aと合流しました。そして、帰国後に盗難届を保険会社に提出し、被害金額は無事に戻って来ました。
今回のこの盗難で、不幸中の幸いが4つありました。
1つ目はスリにあったのが帰国2日前だったことです。財布自体やカードがなくても何とか乗り切れました。
2つ目はホテルのセーフティボックスに現金と予備のクレジットカードを置いておいたことです。被害を最小限に抑えられました。
3つ目はクレジットカードの不正利用がなかったことです。利用停止の行動が早かったのもあるし、カード裏のサインが漢字だったというのもよかったのかもしれません。
4つ目は万が一の盗難を想定して、以前使っていた古い財布を旅行に持っていったことです。これにより、新しい財布を失うことを防いだだけでなく、保険会社で財布本体の購入金額も支払われたので結果的には黒字となりました。笑
私はこれまでにスリ被害に1回、スリ未遂に2回遭ったことがありますが 、いずれもラテン語圏(ヴァチカン、フランス、スペイン)です。本当に、一瞬のスキを狙ってきますから。罪と言う感覚もあまりないし。もちろん、スリをする側が悪いのですが、被害に遭うことを避けるために、
①財布から目を離さない
②貴重品は分けて持ち歩く
③カバンの出し入れ口はしっかりと締める(できれば南京錠や安全ピンで簡単に開けれれないようにする)
ことなどを心がけて我々も旅行しないといけないですね。