#139 ムール貝には気を付けろ。 (2010.5)
ムール貝に当たったら死ぬぞ…。
5月23日
マルタ4日目は、前日に意気投合したTさんと再会しました。
まずは、マルサシュロックと呼ばれる港町へ。朝市が開かれていて、朝から地元の人や観光客で大賑わいでした。
野菜の大きさや形が日本と違っていて、当時の私には新鮮でした。魚や野菜やお土産物が売られているのはわかりますが、服や日用雑貨、ついにはガラクタにしか見えないおもちゃも売られてて、購買層がよくわからず…。
で、ランチはその日もシーフードで、前日食べ損ねたエビとムール貝のスパゲティを食べました。
食事をしながら、Tさんが教えてくれた話なのですが、日本を出る時にお父さんが留学を反対したそうで、説得を続けた結果、ようやく認めてくれた時のT父の言葉が、
『…ムール貝には気をつけろ。当たったら死ぬぞ』らしいです。笑
そんなことは全く知らずに注文した私は、内心ビクビクしながらムール貝を食べました。まぁ、何もなかったし、このスパゲッティはかなりおいしかったのでよかったのですが。なお、Tさんは父の教えを守り、除けてました。笑
当時の私はそれほどムール貝を食べたことがなかったのですが、それ以降ムール貝を食べる度にこの言葉が浮かび、若干ビビります。が、当たったことはないため、今日も私は生きております。神様、ありがとう。笑
その後は、スリーシティーズの1つのセングレア(Senglea)へ。そこには、目と耳が付いた展望台があって、眺めもいいのです。ちょうど、首都ヴァレッタの対角に位置するので、ヴァレッタ全体がよく見えました。なお、スリーシティーズというだけあって、3つの街の総称なのですが、それは
セングレア、
ヴィットリオーザ(Vittoriosa)、
イムディーナ(Mdina)の3都市を指します。イムディーナは夕暮れに行くと雰囲気がいいということで別の日に行ってみたのですが、最終バスの関係上、日没寸前までしかいられませんでした。笑
で、バスでヴァレッタに戻る時に、Tさんが学校の宿題がわからないと言うことなので、私が教えることになりました。当時の私は英語教師の仕事が嫌になって退職して旅をこうして続けてきたのですが、久しぶりにやってみると教師の仕事も嫌いじゃないかもって思えました。自分と向き合えた時間をくれたTさんに感謝です。短時間だったけど、教師冥利に尽きた瞬間でした。
5月24日
マルタ5日目の天気予報はまたしても雨でした。だから、かなりのんびりと準備してたら、出発する頃には雨は上がってました。
まずは繁華街・セントジュリアンへ。ここはディスコやらバーがいっぱいあるので夜はごった返してるらしいのですが、午前中はただの町でした。マルタの家の出窓って、カラフルで味があって、おしゃれです。
お土産を買った後は、プロムナードをひたすら歩きました。その頃には晴れてきたため、海の色もより綺麗になり、写真を撮りまくりました。 地中海に浮かぶこの国には、やはり晴れが似合います。
ランチした後はヴァレッタに行き、騎士団長の宮殿へ。甲冑が宮殿の両サイドに等間隔で並んでて、厳かな雰囲気でした。ちなみに、甲冑は実際に使われてたものだそう。銃や刀などの武器から大砲まで展示されていて、なかなか興味深かったです。この甲冑、かなり重いだろうから、戦うとき大変だったんだろうなぁ。
マルタ騎士団の兵士が兜の口の部分を上にずらす仕草から今日の敬礼ポーズが生まれたらしいですよ。
それから首都ヴァレッタを歩くのですが、急な坂道もあるので歩くと結構疲れます。トラムとか走っていてほしい。笑
その後はマルタ体験ショー(The Malta Experience)へ。体験ショーと言っても、マルタの歴史に関する映画を見るもので、10ヵ国語に翻訳されたオーディオの中に何と日本語放送が! 中国語や韓国語を差し置いて日本語ですよ? まぁ、その割には日本人観光客が少ないのが残念ですが。
この映画ではマルタの歴史がかなりわかりやすく説明されるのでおすすめです。古代神殿のこととか、十字軍やマルタ騎士団のこととかが映像と共に日本語ガイドで解説してくれるのでわかりやすいです。ホストマザーのヘレンが初日に行くべきだと言っていた理由がわかる気がします。この体験ショーは平日なら11:00~16:00(土日は11:00~14:00らしい)の毎正時に上映が開始されてました。
体験ショーの帰り道に、アッパー・バラッカ・ガーデン(Upper Barracca Garden)から眺めた絶景と門番らしき方。
その日の夕食でヘレンが『テレビは家族の会話を奪うものだから良くない!』と、近代文明を批判してたのに、私が夜中に耳にしたのはバラエティーを見てゲラゲラ笑うヘレンの声…。
あのぅ、テレビのコード、切っていいですかね?笑