世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#005 世界の中心、ウルルに行ってみた。(2004.8)

就職してからも、オーストラリアに行きました。(その間、ニューヨークとバンコクにも行っていますが、それはまた別の機会に…。)

 

今回の目的はウルル(Uluru)。そう、エアーズロックです。2004年当時、『セカチュー=世界の中心で、愛を叫ぶ』が日本で大流行中で、その舞台がウルルなのです。(実際の撮影地はウルルじゃなかったと記憶しておりますが…。)ウルルは「地球のへそ」とも言われていますが、『世界の中心』でもあったのですね。笑

 

 

シドニー経由にしたので、友人Tちゃん(再びシドニー留学中)とホストファミリーに会ってきました。

 

 

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サーキュラキー周辺は相変わらず路上パフォーマンスが盛んでした。アボリジニの伝統楽器のディジュリドゥ(一番奥の人が吹いている楽器)の重低音がケアンズを思い出しました。

 

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マンリーワーフ周辺は変わっていなくて、懐かしさいっぱい。ここから歩いて7~8分でホームステイ先まで帰っていたな。

 

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ウィリアムとモニークとの久々の再会。元気そうで何より!

 

それからTちゃんのホームステイ先に図々しくも泊まらせてもらい、ウルルまで飛びました。私が取った飛行機は格安だったためか、シドニーメルボルンアリススプリングス→ウルル経由で何度も乗り継ぎました。

 

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ウルル周辺になると干上がった川などが機内から見えます。また、快晴だったので、乗っている飛行機が地面に映りました。

 

 

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昼過ぎにウルル空港に到着。空港もウルル色になっていました。

 

 

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飛行機が一緒だったSさんと一人旅同士で意気投合し、宿も同じだったので一緒に行動することに。まずはウルルの周りを歩いてみました。すると、登る場所発見。ウルルは気温36度を超えると登れないので、冬の8月は登るにはベストシーズンなのです。

 

 

しかし、引っかかることが2つあります。

 

 

1つ目は、思ったよりもウルルの勾配が急なこと。杭は刺してありますが、それでも結構大変そうに思えました。過去に何人か亡くなっているってことだし…。

 

 

でも、それよりも気になることがあります。それが、2つ目なのですが、入り口にこんな看板が多言語で書かれていました。

 

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そう、ウルルは先住民アボリジニ達の聖地なのです。その聖なる山に杭を刺して、観光地にしていることをアボリジニの人たちは快く思っていません。でも、彼らの収入源がウルル観光であることも確たる事実。難しい社会問題だなぁと思います。

 

 

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私たちが下した決断は「ウルルには登らない」でした。夕陽を受けて、七色に次々と姿を変えていくウルルを外から眺めるだけで十分でした。その美しさを見て、アボリジニにとって特別な聖地であることを改めて感じました。

 

 

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夜はオージービーフとオージービール(vb)。私は超下戸ですが、他に飲み物がなかったのです。笑

 

 

私たちが泊まったホテルはウルルで一番安いドミトリー。2段ベッドが並ぶ大部屋でしたが、それでも当時1泊9000円くらいしたはず。さすがは屈指の観光地、ウルル。ちなみに、一番安い宿でテント施設もありましたが、自分でテントを張る自信がなかったのでやめました。笑

 

 

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翌日は私一人でツアーに参加し、キングスキャニオンという観光地へ行きました。ツアーはウルルのツアーデスクで現地申し込みしました。人気のあるツアー(夕陽を見ながらディナーを食べる、サウンドオブサイレンスツアー)は既に売り切れていたので、確実に押さえたいならば事前予約をした方が安心かもしれません。

 

 

 

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雲一つない青空で、とにかく日差しが強かった!石ででこぼこした道をひたすら歩いたので、歩きやすい靴と水は必須です。

 

 

どこまでも続く、赤褐色の岩肌。そうか、ここが『世界の中心』なのか!!笑 (脳内BGM:瞳を閉じて/平井堅

 

 

夕方にSさんと合流し、夜に空を見るツアーに2人で参加しました。南十字星はもちろん、石炭袋などもはっきり見えて、一等星がどこにあるかもわからないような満天の星空を楽しみました。無限にある星を使って、夜空のキャンパスに自分で自由に星が作れてしまうのです。本当に贅沢な夜でした。

 

 

2017年現在まで、世界各国で夜空を見上げてきましたが、私の中ではウルルの星空がナンバーワンです。(あと綺麗だったのはモロッコのメルズーガ砂漠とモンゴルのテレルジです。)

 

 

翌朝、日の出前にSさんとツアーに参加しました。それは『ラクダに乗って日の出を見るツアー』です。朝日にあたるウルルも次々に色が変わり、当時売られていたクリニークの香水の色にそっくりだねって2人で話していたことを記憶しています。

 

 

そして、ツアー終了。ツアー前にラクダが起き上がる時も怖かったですが、私が降りようと思ったらラクダが再び起き上がろうとしたため、私の悲鳴がウルルに響き渡りました。号泣

 

 

 

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笑っていますが、この数分前は半泣きでした。本当に怖かったんだから!笑

 

 

その後、最後のツアー。

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Sさんと、外国人のおばさまとパイロットの4人でセスナに乗り、ウルル周辺を眺めました。

 

 

まずはウルル。

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角度を変えると、ウルルの違う姿が見られました。ちなみに、これは飛行機からも結構見ることができます。笑

 

 

次は『風の谷(Kata Tjuta)』

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カタジュタは風の谷のナウシカ』の舞台らしいですよ。

 

 

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色々な角度からものを見るってのは楽しいですね。ガイドブックや教科書通りじゃない姿ってのも魅力満載です。

 

 

そしてSさんとお別れし、私は韓国経由で帰国しました。

 

 

韓国で、私を出迎えてくれたのは

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ヨン様。笑 2004年当時、『冬のソナタ』で大人気でしたね。

 

世界の中心であるウルルで愛を叫ぶことも、ヨン様に愛を叫ぶこともしなかった私ですが、ウルルからパワーをもらった気がします。

 

 

ウルルに登るかどうかの判断に正解はないと思いますが、事前に歴史的背景を知った上で決めてもらうのがいいのかなー、と思います。

 

 

★2017.11.2 追記★

ウルルが2019年10月で入山禁止になるというニュースが流れました。アボリジニの意向を酌んでの判断だと思われます。

 

豪エアーズロック、登山禁止へ 19年10月から (CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース