世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#205 オランジュリーでモネの『睡蓮』を鑑賞してみた。 (2019.2)

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クロード・モネ印象派代表の画家で、睡蓮(Les Nymphéas)を始めとする絵画が有名ですね。

 

 

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オランジュリー美術館印象派の作品が多く所蔵されています。目玉はモネの連作『睡蓮の間』。360度の大パノラマで、睡蓮が壁一面に展示されているのです。

 

 

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パリ郊外のジヴェルニーという町で晩年を過ごし、親日家であったモネは日本庭園をそこに作り、睡蓮の浮かぶ池の絵をよく描きました。私は2016年8月にジヴェルニーを訪れ、実際に「モネの池」をこの目で見たのですが、残念ながら「睡蓮」をパリで見たことはありません。ということで、今回のパリ旅行ではオランジュリーに絶対に行きたいと思っていたのです。

 

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こちらがジヴェルニーのモネの池。私が行った2016年8月は睡蓮が見事に咲いていました。パリからのアクセス等、詳しくは#22にて。


 

 

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睡蓮は0階=日本の1階にあります。リュックのまま行こうとしたら、クロークで預けるように言われました。クロークでは貴重品は預けられないことになっていますが、そもそも地下にミュージアムショップがあるので、貴重品は必ず持っていきましょう。

 

 

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入るとすぐに睡蓮の間がありました。丸い部屋を囲む、モネの4枚の睡蓮の絵。それが何と2部屋=8枚あるのです。

 

 

モネが出した展示条件は

①2つの間に他の絵画や彫刻を展示しないこと

②作品は動かさないこと

③作品にニスを塗らないこと

だったようですが、モネがそもそもオランジュリーを展示場所に選んだのは自然光が気に入ったからとのこと。しかし、完成の前年にモネは亡くなってしまいます。さらに、美術館に光を注いでいたガラス天井も1984年に塞がれてしまうのですが、1998年から2006年までの大工事(休館)により自然光が還ってきて、今日も私たちを楽しませてくれているのです。

 

 

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部屋の中心にベンチがあるので、ゆっくり眺めることができます。

 

 

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近くで油絵の力強いタッチを鑑賞するのもいいですが、遠くから全体を見るのもいいです。絵が横にかなり長いため、写真が上手く撮れません。

 

 

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そもそも、モネの絵は写真だと良さがあまり伝わらないですね。私が写真を撮るのが上手くないこともあるのですが…。笑

 

 

でも、せっかくだし、一部載せますね。

 

 

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第2展示室 『明るい朝・柳』

 

 

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第1展示室 『日没』

 

 

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第2展示室 『樹々の反映』

 

 

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第1展示室 『雲』

 

 

どれも、やさしいタッチで描かれています。これらの絵は第一次世界大戦の勝利を記念してモネがフランス国家に寄贈したものなんだそう。さらに、この日はまさに絵に描いたような晴天だったため、モネの希望した天井から降り注ぐ自然光で明るい空間となってました。

 

 


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なお、睡蓮の間についての一部の記述はこの本を参考にして書かせていただきました。

 

 

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2年半前のジヴェルニーの光景を思い出しながらのんびり眺めました。なつかしいな。

 

 

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ちなみに、印象派というジャンルを築き上げたのがモネの「印象・日の出(Impression, soleil levant)」という作品からだと知っていましたか?この作品が印象派のルーツであり、シンボルなんですね。パリのマルモッタン美術館に所蔵されています。素晴らしかったです。また近々書きます。

 

 

オランジュリーの1階はモネの「睡蓮の間」で埋まっていますが、地下には印象派の名画が展示されています。詳しくない私でも知っている名画がいくつかありました。

 

 

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ルノワールの『ピアノを弾く少女たち』。

 

 

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これもルノワール。かわいらしい絵。

 

 

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模写をされている方もいらっしゃいました。

 

 

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モネ『ルーアン大聖堂』。この後、オルセーやマルモッタンでも展示されてました。どうやら、なんと30種類も描いたらしい。すごいよ、モネ巨匠。笑

 

 


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地下0.5階にあるミュージアムショップは睡蓮グッズが豊富です。上の方に載っている、日本橋の絵はオランジュリーにはなく、向かいのオルセー美術館に所蔵されてますが、ついついオランジュリーで買ってしまいました。笑

 

 

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日本の美術館でモネの『睡蓮』を見たことはありますが、オランジュリーの『睡蓮の間』はスケールが違い、モネの強い思いが伝わってきます。最後にして最大の超大作ですからね。

 

 

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個人的にはオランジュリーを訪れる前後に是非ジヴェルニーを訪れ、モネの描いた世界に浸っていただけたらと思います。