世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#189 日本国パスポート、最強説について。(2019.1現在)

本日、ブータン人の友人が祖国に帰国しました。直行便はないため、バンコク経由なのですが、乗継便待ち時間でタイに入国しようとしたところ、観光ビザと10000バーツ分の現金が必要とのこと。そうか、日本人だとビザ不要の国も、国籍が異なると状況は変わりますもんね。

 

 


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そういえば昨年末に『ビザなしでの訪問可能国世界一が日本になった』というニュースをやっていたことを思い出しました。確か、ミャンマーの日本人対象のビザ免除が加わり、シンガポールを抜いて世界一になったとか。

 

 

wikipediaによると、2019年1月現在、日本国パスポート所持者が観光ビザ無しで訪問できる国と地域が193か国(アライバルビザが必要な国も含む)です。その中でも、上の地図で『visa free』と書かれた、緑色に塗られている国154か国では、日本国パスポート所持者はアライバルビザすら不要で訪問可能です。

 ※アライバルビザ(Arrival Visa)とは、旅行者が入国するときに規定額を払うと入国が認められるビザのことです。航空券発行の際に支払う入国税や空港税とは別物ですので注意を。

 

 

そう、残りは上の地図上のグレー部分、つまりビザが必要な国はあと35か国なのです。

 

 

それはどこかと申し上げますと…。

①ブラジル

南米唯一のビザ必須国です。これは、ブラジル人が日本訪問の際にビザが必須なため、『目には目を…。』的な政策のようです。どちらかの国がビザ免除にしたら、相手国も変わるのでは…。と思っています。

※上の地図だとブラジルがなぜかエメラルド色になってますね。

 

 

②ロシア

ヨーロッパ唯一のビザ必須国です。今は不明ですが、以前は観光ビザの申請でも旅程を提出しないといけなかったらしく、ノープランなバックパッカー泣かせな国という話を聞いたことがあります。そのため、ニセの旅程を格安で出してくれる旅行会社もあるとか…。今は緩和されたという噂も聞いたことがありますが、なんせ私も行ったことがないため、真偽は不明です。笑

 

 

ブータンf:id:mura306:20190121232612j:image

この国は自由な個人旅行が認められておらず、ガイドをつけた旅をしないとビザ(40米ドル!)がおりません。まさに、②で書いた、(以前の?)ロシア状態。しかも、こちらはガイド必須のため旅行会社を介さなければならず、偽の旅程なんて通用しません。これには、ブータンの自然を守るとか、観光業で外貨を稼ぎたい政府の狙いもあるのかなぁ、と。

 

さらに、滞在1日辺り250米ドル~の公定料金も払わないといけない(ツアー代金として強制徴収)ため、バックパッカーにはかなり痛い国です。単身よりは3人以上で訪問すると、一人辺りの滞在費も安くなるカラクリがあります。さらに、観光税が10米ドルかかります。

 

仮に、日帰りでブータンを訪れたとしても(そんな人はいないと思いますが…笑)、一人あたり最低300米ドル(3人で旅行した場合)もかかります。公定料金は毎日かかりますからね。1日あたり約30000円ブータンに捧げるんですよ。ひぇー!!長期滞在すると大変なことになりますね…。

詳しくは#031に…

 

なお、国自体はとてものんびりしていていいところですよ。空気も美味しいし、人柄も穏やかでとにかくピュア。ツアー中にやりたいこともガイドさんが基本なんでも叶えてくれますし。


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国内の移動は国道…いや、酷道を車で走るしかないため、専属ガイドとドライバーがいないとどっちみちキツい国ですね。崖の際ぎりぎりで対向車とすれ違ったりしないといけないし…。酔いやすい人は車窓観光は止めて、酔い止め服用をして寝ましょう。左右だけでなく、上下にもめちゃ揺れますが。笑

 

詳しくは#032に。

 

 

北朝鮮

国交がないため、言わずもがな、ですね。今後、拉致問題は解決し、国交は結ばれるのでしょうか。なお、日本政府としては北朝鮮への渡航中止を推奨していますが、中国経由でツアーを組んで旅行することは可能です。が、国交がないため、渡航の証である出入国スタンプは押されません。つまり、『建前上』その間は中国にいたことになります。国交がない国への旅行とは、そういう闇に葬られるべきものなのでしょう。あくまで自己責任ですが、国の意向に反した行動であることは考慮しなければなりませんね。

 

③のブータン同様、こちらもガイドとドライバーの引率が必須ですが、ブータンと比べて行ける場所や撮れる写真の制限があるようです。とくに金ロイヤルファミリー関係やら軍事関係の撮影に関しては、ガイドからの指示があるとか。そもそも、ガイドから戦前の日本人の蛮行話を延々と聞かされるとか…。ガイドは二人いて、旅行者はもちろん、ガイド同士がお互いをも監視し合っているとか…。怖いっす…。

 

なお、批判を覚悟で申し上げますと、私は北朝鮮という国自体にはとても興味があります。独裁政治による国の現状や、一糸乱れぬ美しいマスゲームをこの目で直接見たいという思いはあります。が、観光で手に入れた外貨が核開発に使われる可能性の高い現情勢では、安易な興味本意では訪れてはいけないのかなぁと思い(下手したら、私個人の身勝手な訪問がきっかけで日朝関係がますます悪化することも考えられるし…。)、渡航をやめています。いつか、気楽に行ける国になったらいいなぁとは思いますが、まだまだ時間がかかりそうですね。(その頃には、独裁政治もマスゲームもないと思いますがね…。笑)

 

 

サウジアラビア

イスラム教徒の聖地メッカがあり、超敬虔なイスラム教の国であるサウジアラビアは観光ビザが取れないことで有名な国です。現状だとビジネスビザで訪問できるかどうかって感じですかね。それでもかなり難しいようですが。巡礼ビザもあるようですが、それを取得するにはイスラム教に改宗しないといけません。世界の全か国を廻ったことあるという方はイスラム教に改宗したのかしら?もしくは元々イスラム教徒?それとも、石油関係のお仕事で?笑

 

今後、外貨獲得のために観光事業に力を入れれば、国が開かれるかもしれません。以前トルコのテレビで見た、メッカの巡礼の様子には興味ありますが、仏教徒の私は行かせてもらえないだろうなぁ…。

 

 

その他のビザ必須国をまとめて挙げますね。

オセアニアナウル

 

中央アメリカ⑦キューバ

 

中東⑧イラク ⑨シリア ⑩イエメン

 

アジア⑪アフガニスタンパキスタン

トルクメニスタン

 

⑭からはすべてアフリカ、特に北部と西部に集中しています。具体的には

アルジェリアアンゴラエリトリアカメルーン

ガーナ、ガンビアギニアコートジボワール

コンゴ共和国コンゴ民主共和国シエラレオネ

赤道ギニア、チャド、中央アフリカ、ナイジェリア、

ニジェールブルキナファソブルンジ、マリ、

南スーダンリビアリベリアの計22か国(五十音順)。

 

アフリカは治安が安定しないからか、ビザが必要な国が多いですね。でも、日本人バックパッカーがよくアフリカ縦断で使うアフリカ東部はビザ不要の国が多いんです。治安は相変わらず世紀末だと思いますが。笑

 

 

~アライバルビザについて~

ちなみに、先程も書いたとおり、大使館発行の観光ビザの代わりに現地発行のアライバルビザやネットで取得できるeビザが必要な国はまだまだ39か国あります。平均して、現地紙幣orネット決済で2000~3000円分ほど払って入国させてもらえるのです。

 

 

例えば私が訪れたことのある国ですと…。

①オーストラリア

イータス(ETAS)と呼ばれるeビザが必須で、ネットで簡単に取得可能です。1年有効の上、何回も使えるので便利です。オーストラリア大使館のHP↓から取りましょう。

https://japan.embassy.gov.au/tkyojapanese/subclass601_jp.html

英語に自信がない方は旅行会社や代行サービス会社も多数あります。

 

なお、オーストラリアに留学する際、3か月以下の場合は観光ビザ=イータスで入った方がいいとのこと。私もそうしました。学生ビザで入ると、入国審査で色々聞かれるらしいです。

 

ちなみにビザ取得とは関係ないですが、オーストラリア大陸独自の生態系を守るため、オーストラリア入国時は食べ物の持ち込みが非常に厳しいですので要注意。カップラーメンとかは税関で見つかると取り上げor開けられてしまいます。

 

 

 ②インド

以前もアライバルビザ制度がありましたが突然撤回し、また復活。デリーをはじめとする主要空港ではアライバルビザが取れると言われています。大使館経由だと書類作成が大変だったため、アライバルビザ制度はかなりありがたい。ですが、アライバルビザ制度撤廃の『前科』があるため、出発前にアライバルビザが現在も現地取得できるか、必ず確認してから渡航してください。私の知り合いは、乗継待ちでインドに入国しようとしたら、運悪くアライバルビザ制度が撤退されていた時期だったため、空港で1日過ごす羽目になりました。心配な方はインド大使館による観光ビザ申請を。

 


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観光ビザですと、半年間出入国無制限で使えます。値段は変わらないので、ぜひMULTIPLE(出入国無制限)でとりましょう。なお、2011年以前は写真なしのビザでしたが、最近は同じ顔写真の色を変えて2回載せています。インドビザは取る度に進化してるのが面白いのです。笑

 

 

③エジプト

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空港にて15米ドル(2010年当時)で楽々取得。シール状のビザを買って、(自分で?)貼って、スタンプを押してもらっておしまい。

 

観光資金として、集めていると思われます。まぁ、ピラミッドをはじめとするエジプト文明の維持費に使われると思えばしょうがない。笑

 

 

カンボジア

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タイのバンコクからアンコールワットのあるシェムリアップに陸路で行くときに観光ビザを取りました。こちらはSINGLEビザですので、一度カンボジア出国してしまうと無効となります。

 

シェムリアップへはツアーで行ったため、旅行会社で手数料込の2300円ほどで取得することを強く薦められましたが、無視して個人取得。笑

 

『他のツアー客よりも時間がかかったら置いていきますよ』と軽く脅されましたが、楽々取得でした。が、混んでいたら本当に置いていかれたかもしれません。笑

 

なお、ビザ代金は流動的で、多目に払うと早くビザがもらえるという黒い噂もあります…。底値が20米ドルという話も聞いてましたが、確か我々は25米ドル(2013年3月=1米ドル80円以下の超円高時代現在)で取得できました。表記されている20米ドルでは行けず、余分に払った記憶があるので…。まぁ、こちらも、アンコールワットの維持費だと思えばしょうがない。笑

 

そうそう、今思い出しましたが、ビザ申請の際、現地で写真が2枚要ります。プリクラでもOKだったという噂もありますが、就活等で余ったものでいいので2枚持参しましょう。私はホッチキスの穴跡があるものを持参しました。ビザに写真も載らないので、写真写りが悪いものでも大丈夫!笑 

 

 

インドネシア

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こちらもバリ島のあるデンパサール空港にてすぐ取得できました。30日間有効のビザです。値段についてはすっかり忘れていましたが、2014年当時のガイドブックによるとビザ代は35米ドル(相当の日本円)!!!高い!!でも、インドネシア料理はおいしいから許す。笑 

 


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ミャンマーは以前はeビザが必須でしたが、2018年10月に撤廃されました。日本と韓国のパスポート所持者を対象にした制度とのことですので、嬉しい限りです。


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ビザの確認作業のため、空港で結構並んだんですよ。日本人のミャンマー訪問が増えたらいいなぁ。

 


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日本のパスポートが最強な理由はやはり絶大なる信用度なのだと思います。海外での日本人による犯罪の少なさと、日本の世界への貢献度の賜物ですかね。

 

 

以前、旅仲間から聞いた話ですが、アメリカ人から『日本人は行ける国がたくさんあって羨ましい。アメリカのパスポートでは行けない国が多いから。』と言われたことがあるそうです。その背景には、色々な戦争にアメリカが加担してるからなどの理由がありそうですが、とにかく日本国パスポートの信頼度は日本人旅行者の海外での行動がいいからなのです。誰かが大罪を犯してしまったらすぐに事態は変わるかもしれません。私自身も含め、日本人代表として、今後も模範的な行動で旅をしたいですね。

 

 

なお、観光ビザが不要な国での2週間程度の滞在では、どの国でも大丈夫だと思いますが、滞在期間(国によってビザ免除の期間が異なる)や目的、訪問国の情勢によってはビザが必要になることもありますので、旅行前にその国の大使館HPなどで必ず最新情報を得てから旅立ってくださいね!