世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#144 チュニジアの電車内は、珍事だらけ。 (2010.5)

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チュニジアの電車内はなかなか面白いけど、正直、巻き込まれたくないね。笑

 

 

5月28日

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起きてからずっとゴロゴロし、9時半頃ホテルの朝食を食べ、それからもひたすら部屋でゴロゴロ。実質チュニジア最終日だし、せっかくだから出歩きたいけども、外に出ればまた『ニーハオ!』攻撃が始まると思うと、もう本当に外に出たくなくて…。まぁ、3週間ずっと動いていたし、翌日からのモロッコに向けての休息日にしようと決めました。

 

 

それでも、14時頃に海を見に行こうかなって気持ちになり、電車で近くのビーチへ行きました。海に行く途中で昼食をとるために、地元民御用達の食堂に寄りました。ガイドブックで気になっていた『ラブラビ』を注文しました。もちろん、食堂では英語はほとんど通じないため、店員のオヤジさんとはお互いにジェスチャーでコミュニケーションをとりました。

 

 
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ラブラビを注文すると、まずはパンの入った丼が運ばれてきて、『このパンをちぎれ。』というジェスチャーをされました。

 


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ちぎったら厨房に運ばれていきました。

 

 

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スープと卵がのせられて再び私の元へ戻って来ました。食べてみると…オニオングラタンスープみたいな味です。玉ねぎの代わりに豆が入ってるけど。店員のおっちゃんが寄ってきて、『Good?』って聞かれ、『Yes.』と答えたら…。私のスプーンを使って味見するオヤジさん。笑

 

 

更に驚くことに、彼はそのまま私の丼を持って厨房へ戻ってしまいました。どうやら水で薄めてきたらしく、私の目の前で再び味見し、「Good! No.1!」って言ったおっちゃん…。提供前に味見してよね!笑

 

 

でもね、ラブラビは(薄まったとはいえ)味が濃いのです…。 だんだん胃にもたれてきます…。エジプトで食べたコシャリに似た味で…イスラム圏独特のこの味付けは何とも表現しにくいんだけど、個人的にはたくさんは要らない味なのです。もちろん、少量だとまぁまぁおいしいんですけどね。

 

 


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おっちゃんがクスクス(世界最小のパスタ。イスラム圏ではポピュラー)
をサービスで分けてくれたけど、やはりこれも濃くて、どちらも残しちゃいました…。すいません。

 

 
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なお、この店でガイドブックを見ていたら「それを見せてくれ」的なジェスチャーをされたので見せると、おじさんたちが集まって興味津々に見てました。たぶん、「あ!あの店が載ってる!」みたいな感じ。笑

 

 

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店を後にし、海を見にビーチへ行きました。地中海に面したチュニジアの海は結構綺麗なんですよ。

 

 

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若者たちが海で遊ぶ姿とかを見て、ニーハオ攻撃で荒んだ私の心をリセットしていたら…。

 

 

『Hello?』

声の方向を見たら、サングラスをかけ坊主頭のEXILE風の男性が。私の隣に勝手に座り、この度でさんざん耳にしてきた伝家の宝刀、『美しい』『君のことが好きだ』を連発してきました…。旅の先輩方のアドバイス通り、マルタからイスラム圏に戻った私は左薬指に結婚指輪(フェイク)を付けてたし、旦那がホテルで待っていると嘘をついたにもかかわらず、手をつないでこようとするような肉食系ザイルでした。

 

 

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ニセザイルは結構しつこくついてこようとしましたが、適当にあしらい、今度こそ離れたところで一人で海を見ようとすることにしました。すると…。

 

 

『ニーハオ!』

振り返ると、またチュニジア人が合掌してる…。

 

 

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頼むから、海くらい一人で静かに見させてくれよ…。

 

 

 
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そうそう、ニセザイルが対岸を指しながら「あれがリビアだよ」と教えてくれました。当時は「ふーん…。」としか思いませんでしたが、チュニジア発のジャスミン革命をきっかけとしたアラブの春で、この1年後にリビア内戦カダフィ政権の崩壊などが起こるなんて誰も思っていなかったはず。今この写真を見ると、何だか感慨深いです。ニセザイルも元気かな。テロとかに巻き込まれていないといいな。

 

 

それから、チュニスの空港で会ったSさん親子と食事するために首都へ向かいました。その電車の中でおもしろ体験(今思えば)を遭遇しました…。そう、今回の本題にようやく到達です。笑

 

 

私はドア付近で立ってたのですが、座っている席付近で中学生が殴り合い寸前の喧嘩勃発。あ~やってるなぁって感じで気にしていなかったら…その後悪臭が…。
震源地』はその喧嘩の現場あたりだと思われ、いじめられた子が報復のガス攻撃をしたのか、他に犯人はいるのかは今なお未解決事件ではありますが、私の近くに座っているおばちゃんが思いっきり顔をゆがませながら鼻をつまんでいるのが痛々しかったです。この密室ガステロはしばらく続き、誰かが窓を開けたことで死者が出ることなく、ようやく治まりました。笑

 


しかし、あの臭いは何だったんだろう?一個人のおならだけであんなに臭うもの? 何を食べたらああなるんだろうか?『中身』が出たんじゃないかっていう刺激臭でした。

 

 

♪凄いニオイです あなた~ ゆうべのおかずは何でしょう?♪ ←この曲、知ってる人いますか?メンズ ファイブ、懐かしいよね。笑

 

 

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その後、喧嘩をしていた中学生連中がドア付近に集まり、自分たちで勝手にドアを開けて、足を外に投げ出して地面に座ってました…。『ヒャッホゥ♪』とか言って。 結構スピード出てましたが…。この国、何でもありだな。笑

 

 

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首都に着いたら、昨日の反省を活かし、歩いて中心部へ行きました。当時のチュニジアは実質上の独裁政権の真っ最中。この8か月後に、ベン・アリー大統領はサウジアラビアに亡命することになります。

 

 

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そして、Sさんとホテルで待ち合わせ、ごはんを一緒にしました。久しぶりのビーフステーキ、とってもおいしかったです♪まさか、チュニジアでステーキを食べることになるとはね。笑 

 

 

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蚊にやたらと指されながらも、チュニジアでの愚痴やUAE情報を手に入れることができて、とても楽しい時間になりました。なお、彼もさんざんニーハオ攻撃に遭うようですが、心折れずに毎回訂正してあげているようです。タフだなー。

 

 

Sさんと別れてから、帰りの電車もなかなかの衝撃でした。ちょっとガラの悪そうな少年たちが乗ってきて、車内はちょっとだけざわつきました。その時です。彼らはドアを力づくで開け、その中の1人が外に出てドアのふちを持って懸垂し始めたのです。もちろん、電車は普通に時速70~80kmくらいで運転中ですよ?

 

 
すると、中に残った仲間2人がイタズラでドアを閉めてしまい、ドアを蹴って懸垂中の彼を振り落とそうとしてるのです。私だけでなく、車内の全員がそれに釘づけ…でも、怖くて凝視できない感じ。笑

 


きっと誰もが『早く駅に着いて~』って思ってたはず…。 駅に到着したら、懸垂の彼が車内に戻ってきた入れ違いで私は下車したのでその後のことはわかりませんが、最後までハラハラさせられてチュニジア滞在終了。 たった3日間だったけど、お腹いっぱいです。笑

 


翌日から始まるモロッコでの日々に胸を膨らましつつ、就寝。なお、モロッコ編については既に書きましたので、よかったらご覧ください。いい思い出いっぱいです。


 

チュニジアもエジプト同様、当時はあまりいい印象をもたなかった国ですが、インド訪問後の今ならもう少し違った目線で楽しめるかもです。あと、治安も若干不安ですが、中東諸国を始め、どの国にも安心して旅行ができる日が来たらいいなぁ。その日が来ることを願うばかりです。