世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#142 チュニジアで東洋差別を受けたの巻。 (2010.5)

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※私がチュニジアを訪問したのは2010年春。そう、チュニジアジャスミン革命の半年前です。当時は、ベン・アリー大統領が独裁政治を行っていたため、街の至る所に彼の肖像画がありました。今は街並も異なっているのでしょうねー。

 

 

5月26日

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マルタ発チュニジア行きの飛行機になんと日本人男性親子が2人…。私以外のアジア人は0人だと思ってたのでかなり嬉しくて、予定が合えばごはんを一緒にする約束をし、滞在先だけ交換して空港でお別れしました。

 


チュニス空港から早速タクシーでホテルへ。予約してある『レジデンス・カルタゴ』というホテルのバウチャー(アドレス付)を見せ、辿り着いたホテルはどう見ても5つ星ホテルでした。だって、ホテルの敷地の前にドデカイ門扉があって、タクシーが来るとわざわざ2人のガードマンが開けてくれるんですよ。絶対ここじゃないし。

 

 

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イヤ、結論からすると、どちらのホテルにも『レジデンス・カルタゴ』という名前は付いていたのですが、その後に来る単語が違っただけなんです。もう一度バウチャーを見せると、「え、レジデンス・カルタゴ〇〇じゃないの?さっきそう言ってたじゃん。君の泊まる方のレジデンス・カルタゴはここから遠いよ。」と運転手に言われ、追加料金を払わされました。

 

 

オイ、運転手、アンタのミスなのに、何で私が追加料金を払わないとイカンねん。

 

 


しかし、私の抗議も空しく、運転手からすれば私の説明が不十分だと言われ、結局30ディナール(2400円)も取られました…。ただ、初めは40ディナール(3200円)って言われたから、これでもまけてもらったんですけどね…。

 

 

もうね、これだけでチュニジアの好感度が一気にダダ下がりですよ。怒

 

 

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で、ホテルにチェックインし、すぐに近所を散策しました。ローマ遺跡がたくさん残るカルタゴ(Carthage)っていう首都近郊の街に宿を取ったので、近くに遺跡がゴロゴロありました。

 


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が、今回の旅でエフェス(トルコ)やピラミッド(エジプト)やタルシーン神殿(マルタ)で石の遺跡にはたくさん触れ合って来たため、外の格子から眺めて終わっちゃいました。

 

 

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カルタゴ遺跡は有名な世界遺産ですけどね…。笑

 

 

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とりあえず、周辺をひととおり廻ったのでホテルに帰ろうとしたら…

『ニーハオ!!』
インターナショナルスクールに通うという、女子中学生5人に道端に咲いている花を思い切り頭にかけられ、捕まってしまいました。

 

ほぼ囲まれるような形で、『名前は?』『何歳?』『いつからいるの?』などの質問攻め。まず、中国人ではなく日本人であることを説明してから、日本語の挨拶を教えたり、制服に漢字を書いてあげたりしたら、彼女たちのテンションがやたらと上がってました。



あ、チュニジア公用語アラビア語とフランス語であり、英語はほぼ通じないのですが、彼女たちは英語が話せたので、コミュニケーションが取れたのです。私はフラ語アラビア語も全くダメなんで…。

 

 

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彼女たちが私の頭に急に花をたくさんかけてきた行為は歓迎の意味なのか侮辱の意味なのかが気にかかりつつも、彼女たちと駅前で別れ、ホテルに帰るために一人で歩きました。

 

 

すると、私を見つけると、チュニジア人がやたらとニーハオ!って言ってくるのです。しかも、合掌しながら。ニヤニヤしながら。

 

 

中国人に間違えられることが嫌なのでは決してありません。彼らは、東洋から来たアジア人に対して、好奇の意味ではなく、差別や侮辱の意味を込めてわざわざ挨拶をして来るように私には見えました。もちろん、これは憶測でしかないし、もしかしたらアジア人がはるばる来てくれたのが嬉しくて話しかけてくれる人もいたのかもしれないのですが、私には不愉快でしかありませんでした。無視しても、何回も言ってくるし…。視力がいいから、遠くにいても、見つけてくださるし…。で、漏れなく声をかけてくださるし…。号泣

 

 

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ひどい時は、車道を挟んだ歩道から言われたり、駅のホームですれ違う電車越しでニーハオ!(合掌付き)と言われたりもしました。初めは「私は日本人だし、日本人も中国人もあいさつで合掌はしないよ。」とその都度英語で指摘していましたが、そもそも英語はそこまで通じないし、訂正するのも面倒くさくなる程のニーハオ攻撃に辟易してしまい、滞在3日目には外に出るのが怖くなり、半日ホテルに籠ってしまいました。私が不愉快に感じ、精神的に追い詰められたのだから、彼らがいくら誤解だと言おうと、もうこれは立派な東洋差別なんですよ。

 

 

なお、日本人は結構この被害に遭っているようで、旅仲間H姉さんとご学友2人もマルタ留学中にチュニジアを訪問した際に同じ被害に遭い、やはりホテルに籠ったそうです。

 

 

まぁ、アフリカに住む人からすれば、極東の小さな島国である日本なんてきっと中国の一部のようなイメージなのかもですね。だから、『アジア人に会ったら挨拶は「ニーハオ!」でいいだろう』という考えなのかもしれません。が、私は日本で道を歩く知らない外国人にhelloなんて声をかけないし、ニヤついたりしないです。やっぱり、下に見てるのかなぁ。

 

 

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そんな感じで、チュニジア初日から散々な目に遭い、一刻も早くホテルに戻りたくなり、ホテル内のレストランで夕食をとりました。

 


しかし、メニューがフランス語とアラビア語表記のみで、英語のありがたさを…、イヤ、フランス語やアラビア語を少しは知っておけばよかったなぁ、と思いました。値段と相談し、grilled ○○と書いてあるものに決定。調理方法はわかったものの、食材がわからないので、店員さんに「Sea food?」と聞いたらouiと言ったのでそれをオーダーしました。

 

 

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そしたら…エビのクリーム煮が出てきました。グリルじゃなかったけども、テキトー注文大成功!おいしくて、大満足でした。ニーハオ攻撃でイライラしていた私のすさんだ心が、一瞬だけ海老で癒されましたよ。笑

※この時は思いつきませんでしたが、今思えば、アラビア語のエビの意味である「ガンバリ」は知っていたので、ガンバリと言えば海老のメニューがわかったなぁ、と。結果として、大好物の海老に辿り着けたのでよかったですが。

 

 

とりあえず、 チュニジアから早く抜け出したい。今すぐにでも。切実に。笑

 

 
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ただ、そんな私でもシディ・ブ・サイドは行ってよかったです。ここでのニーハオ攻撃は0でした。英語も結構通じました。美しい街並みに魅了された話については次回書こうと思います。