#088 激安ポッパ山ツアーに参加してみた。 (2015.12.25)
ポッパ山(Mt. Popa)はバガンの南東約50kmに位置する死火山です。山頂に位置する寺院、タウン・カラ(Taung Kalat)はナッ信仰の総本山とのこと。ナッ信仰とはミャンマーに昔から伝わる宗教なんだとか。何だか、日本の山岳信仰にも通ずるような、神々しさを感じる場所です。
そんなポッパ山へはバガンから日帰り半日ツアーで行くことができます。私は宿の近くにある日本人宿(ピンサ・ルパ・ゲストハウス)で申し込みました。オーナーのフミヤさん曰く、「ここで申し込むと9000K(≒900円)だけど、他の人は10000Kでやってるから、値段のことは言わないでね」と言われてました。口が固いことで有名な私はこのことをもちろん誰にも言ってはいません。ただ、ここに書いただけです。笑
てことで、ここで宣伝したので、皆さん、ポッパ山ツアーはフミヤさんのところで申し込むといいですよ。日本語通じるし。
ちなみにフミヤさんは日本語ペラペラのミャンマー人で、自称藤井フミヤ似だから、フミヤと名乗っているそうです。まぁ、雰囲気は何となく似ているかなーという感じですが、親切でとてもいい方です。彼の宿には泊まりませんでしたが、夜wifiを勝手に借りていた感じだと、日本人旅行者たちがロビーで旅の武勇伝をそれぞれ語りながら飲んでるような雰囲気の宿でした。私はそういう輪が苦手なので向いてませんが、日本語が通じるので言葉が不安な方にはこの宿はおすすめです。なお、日本人宿と書きましたが、西洋人もたくさん泊まっているように見えました。
話が逸れました。9:00になってもお迎えは来ません。しかも、日本人宿で申し込んだから一人ぐらい同行者がいるだろうと思っていたら誰もいません。以前、スロベニアでツアーに置いて行かれた苦い経験があるので若干不安になりましたが、フミヤさんが「遅れているだけだから大丈夫」と言っているうちに15分遅れ位で来ました。
↓たぶん一生忘れない、バスツアーに置いて行かれた悲しき一日。涙
10人乗りくらいのワゴン車が来たので、真ん中あたりの空いている席に乗りました。すると、ドライバーが「お前はここだ!」と言って、なぜか私を助手席に案内しました。しかも、助手席に座っていた人をわざわざ降ろしてまで…。そして、15分程謎の車内待機…。そして、誰かを新しく乗せるでもなく出発。よくわからん。
途中でヤシの実工房のようなところで休憩しました。色々なものを売っていたり、牛による実演ショーが行われていたりしました。
飲み物の試飲ができたので、ジュースだと思って飲んでみたらかなり強いお酒でした…。下戸の私には、一舐めが限界。笑
ワゴン車は再び出発し、ポッパ山に向かうのですが、急に「お前はあの車に乗り換えな!」と言われ、なぜか私だけ車を変更。8人乗りの車に乗り換えると、イスラエル人カップル、ドイツ人のおじさま、ロシア人のお姉さま、日本人のおじさまが乗っていて、ドイツ人のおじさまが先ほどの工房で買った甘いドライフルーツをみんなに回してくれました。結構甘かったので、2周目を薦められたものの、私を含め全員が「No,thank you.」と笑顔で断っていました。笑
うたた寝をして、ふと目を覚ますと、渋滞で全く進まない状態になっていることがわかりました。この日は12月25日で休日だったため、家族連れで道が賑わっているんだそう。ここからポッパ山まで約1キロらしいのですが、車でポッパ山の麓まで行くのにどれだけ時間がかかるかドライバーさんもわからないとのこと。
仕方ないので、ポッパ山まで歩くことにしました。地図もないし、どこにポッパ山があるのかもわからない状態だったのですが、とりあえず車と人の列を頼りにひたすら歩きました。 ドイツ人のおじさまは「さぁ、みんな!さっき一緒に食べたドライフルーツのエネルギーを使う時が来たぞ!」と、やたらと張り切ってました。笑
日本製のバスにも遭遇。いや、もしかしたらシンリョウのバガン校のスクールバスかもしれないけど。笑
道中には色々な像を発見。なかなかシュール&ツッコミどころ満載で面白かったです。そういう意味では、歩いてよかったです。
この竹内力風のコワモテおじさまは、聖人ボー・ミン・ガウン氏。かつてポッパ山で修行をしていた方なので、ポッパ山周辺に彼の像がたくさんありました。
ポッパ山が見えてきました。方角が間違っていなくて安心。(みんなマイペースに歩くので結局一人で歩いてました。涙)
途中で小さいマーケットがありました。ミャンマーの女性は頭に物を乗せて器用に歩いています。その姿は昔の日本にもいた「大原女」のようです。(実物を見たことないけど…)
ようやくポッパ山の麓に到着しました。ここまでの所要時間1時間弱。
噂通り、猿がやたらといました。
ポッパ山の猿はお参りの仕方を知っているらしい。
私のお気に入りの奇跡の一枚です。
途中で裸足にならないといけません。謎の水たまり(?)により、地面がちょっとずつ濡れていたりして、足の裏が徐々に濡れ、汚れていくのを感じます。足が濡れるのはまだ許せるのですが、水の出所がわからないので不快極まりない私。
途中でお祈りの部屋もありました。なお、写真左にある、黒い帽子をかぶった座像も、カリスマ=ボー・ミン・ガウン氏だと思われます。
階段で頂上を目指します。休日だと言うことで家族連れがたくさんいたのに加え、何故か学生の集団も多くいました。修学旅行なのか、遠足なのか…。彼らがどんどん後ろから押してくるので大変でした。笑
頂上はやたらと金ピカでした。青い鉄板は、この寺院に寄付をした人の名前です。
頂上からの眺めがこちら。少なくとも写真1枚目の真ん中あたりの場所からはるばる歩いてきました。頑張りました。
そんなポッパ山頂での感想は…
「うーん、苦労して登った割には見どころが少ない…。」
でした。笑
ということで、帰ります。帰りも大混雑。なお、山頂でドイツ人のおじさまとロシア人のお姉さまと合流できたので、一緒に山下りをしました。
途中でキンマが売られてました。キンマとは噛みタバコのようなもので、ミャンマー男性はよく嗜んでいます。なお、キンマを噛むと口の中が赤くなるようで、ミャンマー男性の歯は赤黒くなっていることが多いです。そして、地面に赤い唾を吐くので、道に赤い染みがたくさんあったりします。物は違えど、インドでもよくある光景ですね。
猛暑の中、帰り道も1kmほど歩きました。途中で日本人のおじさまとも合流。ドライバーとは「ヤンゴンレストランで待ち合わせ」という話になってます。が、実は誰もヤンゴンレストランの場所を知らないと言う状態で歩いてます…。笑
帰りも大渋滞。やはり、途中から歩いて大正解だったと思われます。
途中でヤンゴンレストランらしきお店(看板なし)がありました。というか、そこしかレストランがありませんでした。笑
そこで飲み物を飲みながら休憩。みんなはミャンマービールを飲んでましたが、下戸の私は栄養ドリンクのSHARKを注文。なお、ミャンマービールはモンドセレクションを受賞しているらしく、アジア一おいしいビールという噂です。
ようやく全員揃って楽しく話していたのに、一人の男がやって来て「おい!遅いぞ、お前!早く行くぞ!」と私だけ連れていかれそうになりました。『イヤイヤ、私はこのメンバーで帰りたい』と何度も言ったのですが、「お前は俺の車で帰るんだ!」と言って、泣く泣くみんなとお別れ…。
連れていかれた先にあったのは、行きに途中まで乗っていたワゴン車でした。帰りもなぜか私には助手席が用意されていました。VIP待遇なんだかそうじゃないんだかよくわかりませんが、なぜ私だけやたらと車を変えさせられるのか?これも100円分ツアー代が安いからでしょうか…?笑
16:00頃にバガンに戻ってきたら、宿の前でパレードが行われてました。フミヤさん曰く、明日が満月だからお祭りが行われているのだそうです。貴重なものが見られてよかったです。
ようやく昼食にありつけました。朝食のシャンヌードル以降、ほとんど何も食べていなかった(=甘いドライフルーツだけ食べた)ので、はらぺこで飢餓寸前でした。宿の隣のレストランでトムヤムスパゲッティを注文。イタリアとタイの融合料理をまさかミャンマーで食べるとは思わなかったけど、そこまで辛くなくおいしかったです。
20:30発の夜行バスに乗る予定だったので、宿でシャワーや荷作りをした後にチェックアウト。19:00に来る予定の迎えの車がなかなか来なくて再び不安になるも、宿の人が連絡をしてくれたりして対応してくれました。結局ただの渋滞の遅刻だったみたいでした。
座席がI3と書いてあったので早めに座っていたらスタッフに『お前の席はあそこだ!』と言われ、なぜか最前列の席になりました。今日はやたらと席を変えられる日だなぁ…。涙
最前列の席からの眺めは、見覚えのある日本語がいっぱい。どうやら、このバスは元・阪神バスのようです。
バガン→インレーの夜行バスはBAGAN MINN THAR EXPRESSという会社のVIPバスで18500K。距離の問題もあるので一概には言えませんが、ヤンゴン→バガン間のE-lite車よりも割高の割にはショボかったです。最前列だったこともあり、対向車のライトが眩しくてほとんど眠れませんでした。(アイマスクがあったのですが、ゴムが伸びきっていて使い物にならなかった…笑)
ただ、「バガン→インレーの夜行バスは道が危ないからやめたほうがいい」という書き込みをどこかで見たのですが、私が乗っていた感じだとそう思ったことは一度もありませんでした。効率よく廻りたい人にはオススメです。
翌朝4:00頃、インレー湖近くのニャウンシュエのバスターミナルに到着。乗り合いタクシーのソンテウで宿に到着しました。
次回はインレーについて書こうと思います。