#063 プシュカルの街歩きをしてみた。 (2017.08.22)
プシュカルはラジャスターン州にある小さな湖畔の町です。ヒンドゥー教の巡礼地であり、巡礼を終える地でもあるそう。だから、敬虔なヒンドゥー教徒たちが沐浴をしています。菜食主義者の町なので、お肉を出すお店はありません。でも、ビーガンほどは徹底してはいないので、卵は食べることができます。
ちなみに、矢沢あいさん作の『天使なんかじゃない』って漫画の7巻でも出てきます。晃と将志が再会をする場面で登場します。当時は、まさか私が将来にプシュカルはおろか、インドに行くことになるなんて思いませんでしたが…。笑
この漫画を読んで、私は「ダンニャワード」というヒンディー語を知りました。まぁ、インド人の口からこの言葉を聞いたことはないですが…。インド人はThank you.ということはあっても、ヒンディー語でお礼を言うことはないですね。
日本人に大人気な街はベナレス(バラナシ)ですが、ここプシュカルでは日本人はほとんどいなくて西洋人観光客にはちょこちょこ会う程度(イスラエルからの観光客が多いらしく、ヘブライ語の看板はよく見かけます)。でも、ベナレス同様、ヒンドゥー教徒が『お金を貯めてはるばる来る場所』って感じで、圧倒的にインド人観光客がたくさん来ています。
ベナレスもヒンドゥー教徒にとって大切な聖地なのですが、異なる点はガートの写真撮影が禁止なこと。ベナレスも、火葬場は写真撮影禁止ですが、プシュカルは沐浴の撮影も禁止です。景観を損ねる感じではあるものの、わざわざ『撮影禁止』の文字がいたるところにペイントされています。
私はこの後注意書がなかった路地から入りました。路地の間から水辺が見えてテンションが上がるのは、ベナレスと一緒です。
プシュカル湖はガンガーと比べて綺麗に見えます。そして、やたらといる野良牛…。今更ながらですが、改めてインドに来たなぁって思う瞬間です。笑
なにも知らない私が写真を撮っていたら、 『おいっ!!』と言われました。振り返ると『写真撮影は禁止だ!ガートは土足禁止だ!!この場所は男性専用だ!!!』
すいません、どうやら私は3つのNGをしでかしたようです…。知らなかったとは言え、情けなし。
この、階段がガートへと続いていく感じ、私はとっても好きです。 将志さんが現れそうな感じ。あ、ちなみに私は『天ない』の聖地巡りでプシュカルに来たわけではないですよ。でも、漫画は中古で買ってきて、プシュカルで読み返してみましたが。大人になっても泣けました。笑
ガートで沐浴をする写真を撮れなかったのは残念でしたが、それがなくてもプシュカル湖を眺めているだけでも満足でした。ちなみに、裸足でガートを歩くと、本当にやけど寸前になります。インド人はすごいなぁーと感心。笑
ということで、ガートに行けないことがわかったので、遠くから眺めていたらインド人観光客に声をかけられました。シク教徒もプシュカルに来るんだなぁ。そして、一緒に写真を撮ろうという話になり、撮影会、開始。インド人ポーズで撮れて、楽しかったです。笑
プシュカルには、色々な神様が祀られています。シヴァやヴィシュヌはもちろん、ガネーシャとか、ハヌマーン(画像3枚目)とか。リンガ&ヨーニもいっぱい。世界創造神のブラフマーが祀られているのもここプシュカルだけ。インドにはたくさんの神様がいて、各々が『推し神様』を持っています。色々な神様がいて、みんな違っていいっていう考えは日本と似ていて、私は好きです。
色粉屋さんでヘナを3本買いました。今回はクラッカーの形で、自分で先を切って使うタイプです。こちらの方が液漏れをしなさそうなので使いやすそう。買ったら色粉で額にお印をいただきました。笑
ちなみに、3日経過したヘナがこちら。よく見ないとヘナだとわからないほど消えてきました。素人作品だと取れやすいのかしら?なお、ヘナの使用期限は3ヶ月以内らしいので、それも取れやすい原因かもしれません。一回爆発したのを使ったし…。笑
なお、写真からはわかりませんが、ヘナの模様があった部分は日焼けしなかったらしく、模様の描かれている場所だけ白くなり、タトゥーを消した人みたいになっております。笑
↓旅行前に、自分でヘナをやったのです。
プシュカルには動物もたくさんいます。
まずは、絶対的スーパーエースの牛。インドでは神様だけど、野良牛も多いです。時に道をふさぎ、渋滞や迂回を起こします。そして、あまりに邪魔だとインド人に叩かれます。笑
続いて猿。ベナレスやデリーと比べて、このタイプの猿がプシュカルには多いです。ジャイプールでも見かけたので、ラジャスターン州の猿かな?わかりませんが。猿もインドでは神様(ハヌマーンと呼ばれる、孫悟空のモデルとなった猿の神様)なのですが、見事に嫌われています。笑
次に野良犬。そこら中で寝てます。私は犬好きですが、インドの野良犬は狂犬病をもっている可能性があるので、少しでも近づいてくると警戒します。我が宿の入口に座り込む野良犬にはいつもハラハラします。のび太みたいにしっぽを踏まないように、気を付けます。笑
これら『三英傑』に加えて、豚、リス、鳥などがいます。デリーでは牛の代わりにやたらと猫を見かけたけど、プシュカルでは猫は全く見かけません。
サドゥ(修行僧)歴40年という方に遭遇。朝と夕方にここでお経をあげているのだそう。なお、本物のサドゥーはお金を請求してきません。
続いて、食べ物編。
このライムジュース、たった30ルピーだけど、本当においしかったです!絞りたてで新鮮です。たぶん生水を使ってるので、お腹の弱い方は気を付けてほしいですが、私は全く平気でした。
翌日、20ルピーのライムジュース屋台でも飲みましたが、さっぱりしていておいしかった!味は違うけど、どっちも甲乙つけられない位、おいしい。やっぱり、ライムジュースは裏切りません。笑
クルフィーと呼ばれる、アイスクリームを食べていると、なぜかインド人男子に囲まれました。笑
昼食はチャンミン(炒麺)。中国由来の焼きそばですが、インド料理です。これは違いますが、カレー味なことが多いです。で、このチャンミン、どー考えても味がおかしい。腐った味がしました。原因が麺なのか、野菜なのか、ソースなのか、全てなのかすらもわからない…。が、一日経っても体に変化がなかったので、杞憂に終わった…と信じています。笑
プシュカル郊外(中心部から3キロ)にサーヴィトリ寺院という、ブラーフマ(世界を創った神様)の奥様のサーヴィトリ氏が祀られている寺院があります。そこからのプシュカル湖の眺めがいいとのことなので、夕方に行ってみたのですが、面白いことがありすぎたのでまた今度、書きたいと思います。
プシュカルは、いい意味で観光地化されていないのが心地いいです。ベナレスも好きな街だけど、あそこは観光客のために商売をしている感じがあって、私はそれを前向きに利用していた(朝日や沐浴の写真もたくさん撮れたし…)けど、ここプシュカルは、ヒンドゥーのゆずれない教えは大事にしていて、そのブレない所がいいなぁ、と思います。ぜひ、今後も『知る人ぞ知る、敬虔な観光地』であってほしいです。