世界流離日記

『世界流離(さすらい)日記』と読みます。国内外の旅行での喜怒哀楽の経験を中心に投稿していきますのでよろしくお願いします。なお、このブログ上の画像の使用は禁止とさせていただきます。

#049 インドで電車に乗ってみた。 (2013.3)

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インドの電車での移動は楽しいです。インド人と触れ合う時間が何よりの思い出になるからです。

 

インドの電車はとても長く、車両ごとに以下のクラス分けがされています。

 

 

エアコン付き1等(1A)…2段寝台(鍵付き個室)

エアコン付き2等(2A)…2段寝台

エアコン付き3等(3A)…3段寝台

エアコン付き座席(CC)…リクライニングシート

3等(SL)…3段ベッド

2等(2S)…自由席

です。

 

 

エアコンありの席は天井に近いと寒すぎますが、エアコンなしだと季節によっては暑すぎるようです。両極端なんだよ、インド。

 

 

インドの鉄道チケットの予約はインターネットを使って個人で取ることは難しい(インド国内で使える携帯電話番号を求められ、そこにPINコードが送られるからデタラメが効かない)ため、事前に旅行会社でネット予約するか、インド到着後に自分で駅で購入するかの二択しかありません。

 

 

また、インドの電車は遅延が当たり前。余裕をもった旅計画をしないと予定がくるいます。特に、乾季は濃霧で遅れやすいそうです。

 

 

そんなインドの列車の旅は疲れさせてくれると同時に非常に楽しませてくれるものです。

 

 

1.朝食付きリクライニングシート

ニューデリー駅~アグラーカント駅までの移動は朝食付き座席(CC)を利用しました。特急列車(#2002)だったからか、2時間の移動でした。

 

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朝6:15にニューデリー発でしたが、ニューデリーが始発駅だったので遅れることなく定刻に出発。始発駅で乗ると電車が遅れることが少なくて済みます。

 

 

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電車内はとてもきれいで清潔。食事用にテーブルが置かれています。

 

 

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乗車してすぐにティータイム。

 

 

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それから朝食。アールティッキと呼ばれるカレーコロッケはあたたかくておいしかったです。

 

 

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外は濃霧っぽかったですが、タージマハルに着くころには霧も晴れていて安心。

 

 

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エアコンも効いていて、本当に快適な列車の移動でした。片道1000円程度でここまでのサービスがあるなんて。インド人との楽しい絡みはそれほどなかったですが。でも、このおじさん、ガイドブックを見ながら親切に色々と教えてくれました。笑

 

 

2.エアコン3等車編

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ここはアグラーフォート駅(アグラーには2つの駅があります)。電光掲示板に従って、プラットホームまで行きます。いつも混雑しています。ポーターに頼むと席まで荷物を運んでくれるのですが、私は利用したことがありません。

 

 

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線路を歩いて移動しちゃうのもインド流。感電するよ…?

 

 

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たまたま座っていた柱の裏にいたインド人ファミリー。アグラーで撮った写真データを見せていたら…。

 

 

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インド人たちに囲まれました。いつもながら、目新しいものに対する彼らの嗅覚は鋭すぎる。気が付けば20人位のインド人が私たちを興味津々そうに黙って見ています。笑

 

 

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急にオッサンを連れてきたので何かと思ったら「この人の写真を撮ってほしい」って…。インドあるあるですね。インド人は本当に写真が好きです。

 

 

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電車が来たので予約してあったエアコン3等(3A)の車両へ…。

 

 

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既に他の乗客が座っていました。あいさつ代わりにフェンネルと呼ばれるスパイス(日本のカレー料理屋さんでもたまにレジとかにお口直しで置いてありますね)をもらうも、どマズかったです。笑

 

 

この3Aは、3段ベッドだけが向かい合って並んでいるだけでなく、2段ベッドが進行方向に向かって縦に並んでいる形でした。私たちの席は2段ベッドの2階席だったのに勝手に陣取られていて、まぁここでもいいかと思っていたら、途中で「こいつらと一緒に話したいから席を変わってくれ!」と言われました。笑

 

 

…。

 

 

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どんだけワガママなんだよ、インド人!って思ったら負けですからね。楽しまないと。以降、2階席から傍観します。これで、ほぼ個室になったので正直ありがたかったです。笑  (旅仲間Iさんはすぐに寝ました。笑)

 

 

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6人席のはずなのに、7人で楽しんでます。ホーリー直前だから、みんな大興奮。 ♫ジャババキーー♫

 

 

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カードゲームをやっていたけど、急にカードが全部流れたりしてイマイチルールがわからず…。右手前のおじさん(ミツグくん)、やたらとカメラ目線ですが、以降色々と貢いでくれます。笑

 

 

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みんなが私のことをやたら♫ジャババキー♫と言うので何のことかと聞いたら、ミツグくん曰く「日本でいうゲイシャさ」って…。バレましたか…、実は私はゲイシャです。嘘

 

 

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クリシュナ=ジャババキーらしい。ミツグくんがこのカードをくれました(貢物①)。笑

 

 

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日本円を見せてほしいと言われ、5円玉と10ルピーを両替。まいどありーー

 

 

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下界…いや、下階は夜食タイム。爆音のインドミュージック全開の中、ずーっとしゃべるか、食べるかしています。でも、おばちゃんが1人リタイアしてますね。笑

 

 

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ミツグくんが「食べる?」ってパンをくれた(貢物②)ので、カレーを分けてもらいました。1日後に発症した、ゲーリー&ゲーローの原因はこのカレーだと思っています…。涙

 

 

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ちなみに、エアコン3等でもトイレの質は変わらず。トイレットペーパーなど備え付けられている訳もなく、そのまま線路の上に物が落ちるタイプのトイレです。笑

 

 

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夜中までずーっと爆音と爆笑を聴かされながらも、彼らも2時ごろには席を寝台にして、ようやく就寝。私もこれで安眠できます…。

 

 

そして、朝7時になりました。外は明るいです。

 

 

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チャイ売りが来たりしますが、私たちの元に来たのは…。

 

 

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謎のインド人たち。ミツグくん以外は初対面です。

Youたち、どこから来た??笑

 

 

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そして、よくわからんけど、謎の撮影会が始まりました。これは私のカメラの向きを間違えて撮った写真。笑

 

 

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完全に寝起き状態なのですが、写真を求められることに悪い気はしないですね。当時のインドでは「日本人と写真を撮ると幸せになれる」というジンクスがあったので、それで写真をやたらと求められたのかもしれません。今でもなのかな?笑

 

 

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ミツグくんからネックレス贈呈(貢物③)。この人が何でこんなに私にやさしくしてくれたのか謎ですが、こんなインド人もいるんだなぁと新たな発見。このネックレスは今も我が家で大事に飾ってあります。ダンニャワード!

 

 

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予定より3時間遅れでムガルサライ駅に到着。ここからカーシー駅行きの電車に乗り換えました。

 

 

3.エアコンなし2等

 

ムガルサライ駅からカーシー駅までの電車は所要時間1時間弱なのでエアコンなし2等を利用しました。

 

 

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「神の使い」が駅にいるのもインドでは普通です。てか、これを普通だと受け入れているインド人がすごい。

 

 

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※これはバラナシ駅ですが、猿も普通にいます。

 

 

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駅で電車がすれ違うと、飛び乗るインド人多数。笑

 

 

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かと思えば駅じゃないところで降りる人もいたり…。インドの電車は予測不可能で面白いです。ていうか、インドで一番面白いことは人間ウォッチングです。 

 

 

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エアコンなし2等は、日本の普通電車みたいな座席タイプです。短時間の移動なら風も入ってきて快適です。

 

 

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窓に鉄格子がついているのですが、その間にカメラを入れて撮影すると「世界の車窓から」風の写真が撮れます。

 

 

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カーシー駅に無事到着。ここはベナレスの「バラナシ駅」よりも中心部にある駅なのです。ホーリー前でバラナシ駅行きが取れなかったため利用しましたが、逆に便が良かったです。

 

 

f:id:mura306:20170730004545j:plainカーシー駅は出口がよくわからず、砂の坂道を下る形で出ました。

 

 

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これでいいのか、カーシー駅?笑

 

 

 

4.エアコンなし2等編 その2

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ベナレスでホーリーを楽しんだ後、デリーに戻るためにバラナシ駅に来ました。既にエアコン2等を予約してあります。

 

 

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電光掲示板は英語とヒンディー語表記。

 

ここで、ふとチケットを見たところ、日付が前日になっていることに気づきました。慌ててチケットオフィスに行くも、空いている席は2等のみ。2等はスリや犯罪も多いという噂。しかも、私は絶賛体調不良中…。

 

 

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でも、移動しないわけにはいかないので、2等のチケットを購入(300円)して、乗り込みました。

 

 

ドキドキしながら、空いている席を探すと警察官が4人ほど座ってました。2等でここほど安全な場所はないと思い、相席してもらいました。彼らはあまり英語が得意ではなかったですが、ガイドブックに書いてあるヒンディー語で自己紹介したり、ガイドブックを一緒に見たりして楽しく過ごせました。でも、残念ながら写真はNG。タージマハルでもダメだったから、そういうルールなんだろうな。

 

 

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深夜になると、彼らは席を私たちに譲ってくれ、上の荷台で2人が眠り、残りの2人は他に移動してくれました。「何かあったら言うんだよ」っていう頼りになる言葉を残して、彼らは爆睡してました。笑

 

 

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翌朝、デリーに行く途中で彼らは下車。一緒にいるだけで頼もしかったです。せめて後ろ姿だけでも撮らせてください。

ダンニャワード!

 

 

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外も明るくなり、デリーに近づいていく感じです。

 

 

エアコン付き車両での旅も楽しいのですが、2等車両ではまた違う楽しさがありました。何せ、寝台用にできている車両ではないので、朝になれば普通の座席にする(=いつまでも横になってゴロゴロしない)のが暗黙のルールです。

 

 

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Iさんの読むガイドブックをチラ見するインド人青年。正直、私もこれ位やるし、人の読んでいる本って気になりますよね?これでは驚きません。

 

 

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イヤイヤ、君はいくらなんでも前のめりになりすぎでしょ!! こんなところも、私がインド人をかわいらしいと思う部分です。

 

 

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そんなこんなでデリー駅(ニューデリー駅とは異なります)に無事到着。奇跡的にトイレに行くこともなく、デリー駅を迎えることができました。

 

 

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エアコン2等を乗り逃したのは痛かったけど、約300円でバラナシ→デリーの移動ができたのはよかったです。乾季だから暑くなかったし、そこまで不快や不便を感じずに、楽しい経験ができました。

 

 

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ちなみに、これがエアコン2等の車内です。2011年の冬に乗りましたが、やはり3Aと比べると快適ですね。コンセントもあるから充電もできるし…。

 

 

最近はインド人もエアコン付きの席を予約するようになり、シーズンによってはエアコン席が取れないことも増えてきたとのこと。そういう時は予約不要の2等車が使えると思います。ただ、スリなどの犯罪が多発しているようなので、そのことを承知の上で選択してくださいね。短距離(=寝る距離ではない)移動なら2等車は本当に快適でオススメです。